ひまわり基金法律事務所 Q&A

Q.一般の弁護士と何が違うのですか?

ひまわり基金弁護士の活動は、基本的には、一般の法律事務所の弁護士と同様です。依頼者から事件の相談・依頼を受け、一般民事・家事・債務整理・刑事事件などの幅広い業務を行っています。もっとも、公的な活動の担い手として、当番弁護士、国選弁護、法テラスの民事法律扶助事件などを積極的に行う義務があります。
また、支援委員会に対して、事務所の運営状況や会計等を報告する義務があります。
なお、赴任地域における市民のニーズに応えるため、任期中は、新たな顧問契約は締結することはできないことになっています。


Q.法テラスのスタッフ弁護士とは何が違うのですか?

ひまわり基金弁護士とスタッフ弁護士は、弁護士過疎地における法的サービスの提供を行うという点では共通しています。
主な相違点としては、スタッフ弁護士は給与制ですが、ひまわり基金弁護士は、一般の弁護士と同じく独立採算制です。もっとも、売上から経費を控除した所得が720万円未満の場合には、720万円に満たない部分の所得保障が認められています。また、赴任先については、スタッフ弁護士と異なり、ひまわり基金弁護士は自ら赴任地を選んで応募し、選定されることで決まります。


Q.赴任後どのような事件を受任できますか?また、受任できない事件はありますか?

一般民事・家事・債務整理・刑事事件などの幅広い業務を行っています。また、交通事故や医療過誤、法人破産申立てといった高度な事件や、監護者指定・子の引渡し、発信者情報開示請求のような最近ホットな事件を受任することもあります。
なお、弁護士過疎地において広く市民の方のニーズに応えるという趣旨から、公設事務所弁護士に就任後、新たに顧問契約を締結することはできないことになっています。


Q.養成とは何ですか?養成中はどのような業務をするのですか?

養成とは、ひまわり基金法律事務所に赴任する前に、養成事務所や一般事務所に所属し、一定の実務経験のある弁護士の指導を受けながら民事事件・刑事事件など様々な事件処理をするなどして、弁護士としてのスキルを磨くことをいいます。養成期間は概ね1~2年です。
特に養成事務所には、ひまわり基金法律事務所に赴任した経験のある弁護士が在籍していることも多く、赴任に当たっての心構えなど実務以外の情報等を得ることもできます。また、養成事務所に就職すると、日弁連が主催する研修会を受講することもでき、赴任後に必要な分野の習得等が可能です。


Q.養成を受けなければひまわり基金法律事務所には赴任できないのですか?

そんなことはありません。これまでも弁護士としての実務経験を有し、養成事務所での養成を経ずにひまわり基金法律事務所に赴任した弁護士が一定数います。なお、応募資格がありますのでarrow_blue_1.gif募集情報をご覧ください。


Q.どのような研修を受けることができますか?

日弁連では年に2回、様々な分野に関する専門的な研修会やひまわり基金弁護士が一堂に会する協議会を実施するなどして、ひまわり基金弁護士をバックアップしています。近年では、法人破産申立て、成年後見、交通事故等を研修会のテーマとして取り扱いました。


Q.事件処理について困ったときの支援体制はありますか?

ひまわり基金法律事務所には、日弁連、地元弁護士会、弁護士会連合会から選出される委員各2名計6名による支援委員会が設置されており、年に3回以上、ひまわり基金法律事務所の所在地等で会議が開かれます。ひまわり基金弁護士は、業務の報告をするとともに、抱えている悩みや課題について相談することができます。また、日弁連が設置するメーリングリストでも質問や相談ができます。


Q.任期は何年間ですか?

原則3年間となっています。希望により最大6年まで延長することができます。


Q.赴任地の希望は聞いてもらえますか?

ひまわり基金法律事務所の赴任先は、応募者が自分で赴任地を選んで応募し、支援委員会での選定を経て決まります。


Q.任期後の進路について教えてください。

ひまわり基金弁護士が自由に選択しています。
赴任先に定着することもあれば、出身事務所に戻って後輩弁護士の指導に当たるケースもあります。(※定着…公設事務所弁護士の任期終了と同時に公設事務所を終了させ、事務所の名称変更等により公設事務所をそのまま個人の事務所に切り替えることをいいます。)
また、キャリアを活かして、仲間と新たに事務所を開設したり、企業や自治体に就職したり、国際機関の職員や裁判官に就任するケースもあります。
このように、多くの弁護士が赴任中の経験を活かして進路を選択しています。