いつかの未来のために - 法教育コラム
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第51回 「和歌山における法教育」

日弁連「市民のための法教育委員会」委員
 和歌山弁護士会「法教育委員会」委員
津金 貴康



今回は、和歌山弁護士会における法教育の取組についてお話をしたいと思います。


和歌山弁護士会は従前より無料での講師派遣を行っていましたが、平成28年度より日弁連のパイロット事業地として、無料での講師派遣に一層力を入れています。学校から依頼を受け、裁判制度や弁護士の仕事内容、ルール作りや少年事件等のテーマの指定を受けて、弁護士を派遣して講義を行っております。平成29年には17か所で出張講義を行いましたが、特にいじめ問題やネットトラブルについての授業の依頼が多くありました。小学校の授業でもネットトラブルについての授業の依頼が多く、小学校のネットトラブルに対する危機意識を感じました。学校には授業後にアンケートをお願いしているのですが、「弁護士が話すことで生徒が重く受けとめてくれた。」など、ご好評を頂きました。


和歌山における法教育また、和歌山弁護士会では、平成22年度より高校生を対象にした「和歌山ジュニアロースクール」を開催しております。第2回目以降は夏休み期間中に実施されています。弁護士が被告人や弁護人や検察官等を演じて模擬裁判を行い、高校生が裁判員となって被告人が有罪か無罪か等を判断してもらうという企画です。高校生の皆さんには、裁判員裁判の雰囲気を体験してもらうとともに、裁判官、検察官、弁護士の仕事や役割について理解を深めて頂いています。また、他の高校生や裁判官・検察官・弁護士と一緒に事件について考えることで、自分で考える力を養うとともに、物事に様々な見方があることに気付くきっかけになっているのではないかと考えます。ジュニアロースクールについても、例年ご好評を頂いています。


その他、裁判傍聴会を実施したり、毎年夏季に日弁連が主催する高校生模擬裁判選手権の和歌山県からの出場校の支援を行っております。


和歌山弁護士会の法教育委員会は、自由で公正な民主主義社会の構成員である市民を育て、支援するための教育方策(法教育)の策定及び実践などの活動を行うこととされています。このような理念を多くの子どもたちに浸透させられるよう、これからも邁進していきたいと思います。