法教育コラム

いつかの未来のために(法教育コラム)

スクールロイヤー授業だロン

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日弁連「市民のための法教育委員会」委員
大分県弁護士会「法教育委員会」副委員長
熊谷 洋佑


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熊谷:「じゃあ、ちょっと、周りの人と話して良いから考えてみて」
生徒:「えー、どうかな…」「がやがやがや…」
熊谷:「はい。じゃあ、どっちか決めて手を上げてね。○だと思う人ー?」
生徒:「はーい」
熊谷:「あれ、半分もいないかな?じゃあ、×だと思う人―?」
生徒:「はーい」


現在、大分県では、2018年9月より開始された「大分県スクールロイヤー活用事業」の一環として、大分県内のすべての公立小・中・義務教育学校・高等学校・特別支援学校を対象に、いじめ未然防止のための法教育(弁護士による生徒への授業と教職員向け研修)を行っています。大変ありがたいことに多数の応募をいただき、この2年半の間に延べ179校18,778人の生徒に授業を行いました。


授業・研修の受け皿となっている大分県弁護士会法教育委員会内でも多少の議論はありますが、当初より、マニュアル等で授業内容を統一化することはせず、どのような授業にするかは担当弁護士に一任というかたちをとっています。自由な風土の大分県弁護士会ならではという気もします。


自分は主に生徒への授業を担当させてもらっており、今年度はコマ数的には60程度受け持つ予定になっています(2020年11月末時点。さらに応募があれば増えるかもしれません。)。


自分の場合、①最後まで飽きず面白いまま時間が過ぎる授業、②分かりやすい授業(メッセージが伝わる授業)という2点を目標にしています。


「弁護士が来たけど、面白くなかった」→「弁護士はかたい、つまらない、おもしろくない」となっては残念極まりない。


やはり、「弁護士来たけど、面白かった」、「大切なことを学べた」→「弁護士ってなんか良いかも♪」と思われたい訳です。一昨年度や昨年度に応募があった学校からまた応募してもらえると、本当に本当に嬉しいものです。


これまた自分の場合ですが、学校の先生方と打ち合わせをしてニーズや雰囲気などを聞きつつ、当該授業用のパワーポイント資料を作りあげ、授業に出向いています。今の自分のブームは「紙芝居」風。大分県弁護士会(厳密には大分県弁護士会法律相談センター)に「ふくろん」という愛らしいキャラクターがおり、「ふくろん」がやっているtwitterにたくさんの画像があるので、「ふくろん」を「語り手」として存分に取り入れながら、「紙芝居」のようにテンポよくトントンと、そして、生徒と掛け合いながら展開する授業を心がけています。パワーポイントは、1枚1メッセージ、そして、考える問題のスライドを除き、長くても1枚1分くらいで次に行くというのが今のところの目安です(もうちょっとしたら、また「芸風」が変わるかもしれませんが…)。


冒頭の画像と児童とのやり取りは、そんな授業の一幕です。


自分が法教育と本格的に関わり始めたのは「大分県スクールロイヤー活用事業」がスタートしてから。人手が足りなさそうだからという理由で担当を受け持つようになりました。正直に言えば、未だに法教育というものが何だかよく分からず、さしたる理念もないまま教育現場にオタオタ出かけて行っている訳ですが、直感的・本能的に「これは面白い。やりがいがあるぞ!!」ということをヒシヒシと感じながら、1コマ1コマ授業を一生懸命やっています。


今はまだじっくり考える暇がありませんが、まあ、考えるより動く方が性に合っているので、これから先もオタオタと教育現場に出向き、試行錯誤を繰り返しながら、自分なりに「法教育とは何か。どうあるべきか。」を学んでいけたらと考えています。


このように、弁護士自身も多くを学ぶことができる、それも「法教育」の良さだと思います。


最後に、授業で用いたパワーポイントを添付し、「ふくろん」の可愛さをみなさまにPRしたいと思います。キャラクターがいると、パワーポイントがとっても作りやすいロン。


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