韓国の法令・裁判例・その他資料

法令

icon_pdf.gif(1)請求権資金の運用及び管理に関する法律(PDFファイル;179KB)
icon_pdf.gif(2)対日民間請求権申告に関する法律(PDFファイル;168KB)
icon_pdf.gif(3)同施行令(PDFファイル;132KB)
icon_pdf.gif(4)対日民間請求権補償に関する法律(PDFファイル;113KB)

日韓請求権協定の締結に伴い、日本から提供された資金の使用方法に関して規定したものである。これらの法令により、個人の人的被害に対する補償としては、被徴用死没者に対してのみ、一人30万ウォンが支給されることになった。

icon_pdf.gif(5)日帝強占期強制動員被害真相究明等に関する特別法(PDFファイル;192KB)
icon_pdf.gif(6)太平洋戦争前後の国外強制動員犠牲者等の支援に関する法律(PDFファイル;176KB)

韓国政府独自の施策として、真相究明委員会を設置し、強制動員被害者を確定するとともに、追悼施設・史料館を設置することなどを規定したものである。

icon_pdf.gif(7)対日抗争期強制動員被害調査及び国外強制動員犠牲者支援に関する特別法(PDFファイル;242KB)

韓国政府独自の施策として、強制動員被害者(死亡者、負傷者及び賃金未受給者など)に慰労金支給などの補償を行うことを規定したものである。 

icon_pdf.gif(8)日帝下日本軍慰安婦被害者に対する生活安定支援及び記念事業に関する法律(PDFファイル;165KB)

韓国政府独自の施策として、日本軍慰安婦被害者に対し、生活支援、医療支援、記念事業等を行うことを定めた法律

icon_pdf.gif(9)光州広域市日帝強占期女子勤労挺身隊被害者支援条例(PDFファイル;114KB)
icon_pdf.gif(10)京畿道対日抗争期強制動員被害女性勤労者支援条例(PDFファイル;107KB)
icon_pdf.gif(11)全羅南道日帝強占期女子勤労挺身隊被害者支援に関する条例(PDFファイル;116KB)
icon_pdf.gif(12)ソウル特別市対日抗争期強制動員被害女性勤労者支援条例(PDFファイル;94KB)

朝鮮女子勤労挺身隊として動員された被害者らの生活の安定、名誉回復等を目的として、制定された条例。月30万ウォンの生活安定資金を支給する事などを内容とする。現在のところ、被害者が多数居住する上記の4つの地方自治体で制定されている。

icon_pdf.gif(13)ソウル特別市日帝下日本軍慰安婦被害者支援条例(PDFファイル;91KB)

ソウル特別市独自の施策として、ソウル居住の日本軍「慰安婦」被害者の生活安定と名誉回復のために制定された条例。「日帝下日本軍慰安婦被害者に対する生活安定支援及び記念事業に関する法律」による支援に加え、月70万ウォンの生活安定資金の支給や記念事業への支援を内容としている。

 

裁判例

icon_pdf.gif(1)日韓会談議事録公開訴訟 訴状 判決(PDFファイル;322KB)

日本軍「慰安婦」被害者らが、日韓請求権協定の適用範囲を確定するためには締結過程を明らかにすることが不可欠であるとして、韓国政府に対して提起した議事録公開請求訴訟に対する第一審判決である。原告らの請求を認容した。

icon_pdf.gif(2)憲法裁判所決定(日本軍慰安婦)(PDFファイル;430KB)
icon_pdf.gif(3)原爆被爆者憲法訴願(PDFファイル;398KB)

下記の「国務調整室報道資料(韓国政府の請求権協定解釈に関する正式見解)」(添付9)の民官共同委員会見解において、日本軍「慰安婦」被害者と原爆被爆者の賠償問題は、日韓請求権協定の範囲外であるとされたものの、韓国政府が日本政府との解釈の相違を解決するために日韓請求権協定第3条の定める外交経路による解決や仲裁手続を行おうとしなかったことに対し、日本軍「慰安婦」被害者と原爆被爆者が、それぞれ韓国政府の不作為により憲法上の基本的人権を侵害されたとして、不作為の違憲確認を求めて申立した憲法訴願に対する決定である。憲法裁判所は申立を認容した。

icon_pdf.gif(4)-1三菱徴用工事件大法院判決(PDFファイル;309KB)
icon_pdf.gif(4)-2新日鉄事件大法院判決(PDFファイル;219KB)

徴用により三菱・日本製鉄で労働に従事させられた原告らが、日本で賠償訴訟を提起して敗訴したものについて、同一の内容の請求を韓国の裁判所に提訴したものである。第一審及び第二審は日本判決の既判力、時効などを理由に原告らの請求を棄却したが、大法院は、日本の判決が韓国憲法の根本理念に反すること、時効援用は信義則違反であること、日韓請求権協定は反人道的犯罪行為には適用されないことなどを理由として原判決を破棄し、原審に差し戻した。

icon_pdf.gif(5)三菱徴用工事件釜山高等法院判決(差戻審)(PDFファイル;423KB)

大法院2012年5月24日判決により差戻された三菱重工事件の差戻審判決。本判決は上記大法院判決の論理を踏襲した上で、被徴用者一人当たり8000万ウォンの慰謝料の支払いを三菱重工に命じた。

icon_pdf.gif(6) 新日鉄事件ソウル高等法院判決(差戻審)(PDFファイル;373KB)

大法院2012年5月24日判決により差戻された新日鉄(現新日鉄住金)事件の差戻審判決。本判決は上記大法院判決の論理を踏襲した上で、被徴用者一人当たり1億ウォンの慰謝料の支払いを新日鉄住金に命じた。

icon_pdf.gif(7) 三菱女子勤労挺身隊事件光州地方法院判決(PDFファイル;441KB)

朝鮮人女子勤労挺身隊として名古屋の三菱航空機製作所に動員された原告らが2012年5月24日大法院判決後に三菱重工に対して韓国の裁判所に提訴した訴訟の一審判決。本判決は、原告らが動員当時小学校を卒業直後の年齢の女性であり、当時日本が批准していた強制労働禁止条約で絶対的に強制労働が禁止される対象であったことを強調し、一人当たり1億5000万ウォンの慰謝料の支払いを三菱重工に命じた。本件の原告らは同旨の訴訟を名古屋地裁に提訴し(名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟)最高裁まで争って敗訴している。特に原告X1はそれ以前に日本国に賠償を求めて山口地裁下関支部に提訴(関釜裁判)し最高裁まで争っており、最初の提訴以来21年、7審めで請求が認められた。

icon_pdf.gif(8) 不二越女子勤労挺身隊ソウル中央地方法院判決(PDFファイル;386KB)

朝鮮人女子勤労挺身隊として富山の不二越に動員された原告らが2012年5月24日大法院判決後に不二越に対して韓国の裁判所に提訴した訴訟の一審判決。本判決は、前記大法院判決及び名古屋三菱女子勤労挺身隊に関する光州地方裁判所判決の論理を踏襲し、動員期間に応じて被害者1人当たり1億ウォン又は8000万ウォンの慰謝料の支払いを不二越に命じた。本件の原告らは同旨の訴訟を富山地裁に提訴し最高裁まで争って敗訴している。

icon_pdf.gif(9) 被爆者問題ソウル中央地方法院判決 (PDFファイル;293KB)

憲法裁判所は2011年8月30日の決定で、「原爆被爆者の日本国に対する賠償請求権が日韓請求権協定第2条1項で消滅したか否かについての日韓両国間に解釈上の紛争を同協定3条が定める紛争解決手続(外交上の経路による解決、仲裁手続)によって解決しないでいる韓国政府の不作為は違憲」であると判示した。
その後韓国政府は日本政府に対し両者協議の開催を繰り返し申し入れているが、日本政府はこれに回答せず、問題は進展していない。そこで、原告ら(韓国人原爆被爆者79人)は日本政府が協議に応じない以上、韓国政府には仲裁に回付する義務があるにもかかわらずこれを怠っているとして損害賠償を請求した。
これに対して本判決は、問題の切迫性・緊急性に照らし韓国政府の措置は不十分なものではあるが、憲法裁判所決定は一定期間外交上の経路による解決を追求した後に必ず仲裁回付せよと義務づけたものではなく、仲裁回付に進まない韓国政府の不作為は未だ不法行為とまではいえないとして請求を棄却した。


その他の文書

icon_pdf.gif国務調整室報道資料(韓国政府の請求権協定解釈に関する正式見解)(PDFファイル;147KB)

日韓会談議事録公開訴訟で敗訴した韓国政府が控訴をせずに議事録を公開し、官・民同数からなる民官共同委員会を設置して公開資料を検討した結果、日本軍「慰安婦」及び原爆被爆者などに対する賠償問題は日韓請求権協定では解決されていないなどの見解をまとめて公表した。同委員会の共同代表は当時の首相であり、この見解が現在に至る韓国政府の正式見解である。