死刑問題に関する海外調査

大韓民国

1998年の金大中大統領(当時)就任以来、韓国では死刑執行を事実上停止しています。日弁連では、2003年および2012年に視察調査を行い、その結果を「大韓民国死刑制度調査報告書」(2003年)、「死刑制度に関する大韓民国調査報告書」(2012年)にまとめています。



アメリカ合衆国

一般に、アメリカ合衆国は死刑存置国と呼ばれますが、実際には、アムネスティ・インターナショナル日本の報告書「2022年の死刑判決と死刑執行」によると、50州中の23州では死刑が廃止され、3州ではモラトリアム(執行停止)を採用しています。また、2022年に死刑執行した州は6州のみとなっています。


アメリカ法曹協会(ABA)が1997年に死刑執行停止決議を採択して以来、死刑存置州の弁護士会や地方政府でも死刑執行停止決議が相次いでいます。イリノイ州では2001年、州知事が死刑執行を停止し、2003年1月には、司法制度に問題があるとして死刑囚167人を一括減刑しました。


日弁連では、2004年3月に視察調査を行い、ABAの死刑執行停止に向けた取り組み、死刑確定者・終身刑受刑者の処遇、犯罪被害者と死刑に関する問題等について調査しました。その結果は、「アメリカ死刑問題調査報告書」にまとめています。また、ABAの死刑モラトリアム(執行停止)実行プロジェクトが2003年8月にまとめた報告書も、翻訳・出版しています。



EU

このほか、ヨーロッパなど、すでに死刑を廃止した国の現状などについても、2005年8月に、ドイツ・イギリスにおける調査研究を行いました。その結果は、「ドイツ・イギリス調査報告書―死刑廃止国におけるえん罪・被害者支援・代替刑―」にまとめています。


2011年には、ノルウェーにおける視察調査を行いました。その結果は、icon_pdf.gif海外調査報告書 (PDFファイル;2.2MB)にまとめています。


また、2016年には、イギリス・スペインの視察調査を行い、その結果は、icon_pdf.gif第59回人権擁護大会シンポジウム第3分科会海外調査報告書 (PDFファイル;8.2MB)にまとめています。