行政外部からのチェック

自治体の公金の支出等を市民の立場から監視することを目的に、数多くの自治体では、住民が、いわゆる市民オンブズマンを結成し、情報公開条例、住民訴訟制度を駆使して、公金支出や契約等の財務会計上の行為を監視し、違法、不当な行為の責任を追及しています。多くの市民オンブズマンでは、弁護士がその中心メンバーとして、情報公開請求や住民監査請求について住民に恒常的にアドバイスを行ったり、情報公開請求訴訟や住民訴訟の代理人として訴訟を遂行したりしています。自治体内部の複雑な財務会計行為を分析し、その法的な問題点を明らかにするためには、市民感覚と法的な視点を兼ね備えた弁護士の能力が不可欠です。

 

市民オンブズマンは、これまで情報公開を通して、行政の透明化を推し進め、また、官官接待等の公金の不正支出、補助金の目的外支出、談合業者からの損害賠償等、税金の無駄遣いの防止、回復に大きく貢献する活動を行ってきました。これは、多くの弁護士の活動なくしてありえないことです。

 

このように弁護士は、外部から行政の諸活動をチェックし、法の支配を及ぼすための活動をしているのです。