[関東]関東弁護士会連合会

関東弁護士会連合会

〒100-0013千代田区霞が関1-1-3弁護士会館14階
TEL 03-3581-3838
FAX 03-3581-0223
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全国には、各地方裁判所の管轄区域ごとに1会(東京のみ3会)、合計52の弁護士会があり、これらの弁護士会は、日本弁護士連合会(日弁連)を設立しています(いずれも、弁護士法で設立が義務付けられています)。


この他に、日弁連と各地の弁護士会との間に位置する弁護士会の連合会(通称・ブロック)が、全国に8つあります。同じ高等裁判所の管轄区域内の弁護士会が、弁護士法第44条に基づき、共同して特定の事項を行うため、規約を定め、日弁連の承認を受けて設立した連合体です。


関弁連は、1954年7月17日に日弁連の設立承認を受け、東京高等裁判所の管轄区域にある13の弁護士会(東京、第一東京、第二東京、神奈川県、埼玉、千葉県、茨城県、栃木県、群馬、静岡県、山梨県、長野県および新潟県)によって構成されている連合体で、関弁連管内弁護士会に所属している弁護士数は、日本国内で登録している弁護士のおよそ6割にあたります。

 

目的・組織

関弁連は、関東弁護士会連合会規約の中で、目的を次のように定めています。

 

(1)日本弁護士連合会および管内弁護士会の連絡に関する事項

 

(2)管内弁護士相互間の協力および懇親を目的とする事項

 

(3)司法の改善・発達ならびに人権擁護および社会正義の実現に関する事項

 

(4)管内弁護士の品位および地位の向上ならびに学術の研究に関する事項

 

(5)司法修習生の修習方法に関する事項

 

(6)前各号に関連する事項

 

具体的には、日弁連と管内各弁護士会との間にあって、日弁連との連携を取りながら、その方針や提言の実行を支える活動を進めるとともに、管内弁護士会において共通する地域性のある諸課題について、先進的な活動を展開しています。また、日弁連の役員や委員等の推薦、日弁連からの管内各弁護士会への諮問・協議の仲介の役割も果たしています。

 

さらに、前記の目的事項を達成するため、約20の委員会が設置されており、弁護士会の連合体としての特色を生かし、活発に活動しています。

 

役員は、正副理事長各1名、常務理事22名、理事19名および監事2名にて構成されています。毎月、常務理事会または理事会を開き、さまざまな議題を審議しています。

 

定期弁護士大会とシンポジウム

(1)定期弁護士大会を、年1回開催して宣言や決議を行っています。これに基づいて、国・地方公共団体や関連諸団体に対して宣言文や決議文を送付したり、直接持参したりするなどの要請行動を行っています。

 

2020年度は、「スポーツにおける公正性・公平性の実現を目指す宣言」、「改めて、日本国憲法に緊急事態条項(国家緊急権)を創設することに反対する決議」、「公益通報制度における通報・相談体制の更なる充実を目指す決議」を審議し、採択しました(詳しい内容や、これまでの宣言・決議は、関弁連ウェブサイト内の「宣言・決議・声明」をご覧ください。)。

 

(2)シンポジウムを、毎年度の定期弁護士大会に併せて開催しています。2017年度のテーマは、「将来の災害に備える平時の災害対策の重要性」、2018年度は「未来への記録―自治体の公文書管理の現場から」、2019年度は「弁護士・弁護士会によるネットワークの構築~多様な連携の現場から」でした。2020年度は「スポーツにおける公正性・公平性の実現のために~障害者スポーツ、不祥事対応を題材として~」です。関弁連は、シンポジウムのために、1年以上前から、調査・研究を行い、その結果をまとめた「報告書」を資料として提供し、シンポジウムの討論の実を深め、定期大会における宣言等として結実させています。

 

(これまでのシンポジウムにつきましては、ウェブサイト内シンポジウムのページをご覧ください。)

 

活動

(1)各種の委員会活動

総務、財務、会報広報、地域司法充実推進、人権擁護、外国人の人権救済、環境保全、民事介入暴力対策、弁護士偏在問題対策、研修、シンポジウム、裁判官候補者推薦、裁判官選考検討、法教育、憲法問題連絡協議会、弁護士業務妨害対策、消費者問題対策、法曹倫理教育、高齢者・障がい者問題、男女共同参画・両性の平等推進および災害対策などの委員会があります。司法制度改革関連では、弁護士任官の推進・非常勤裁判官の推薦(裁判官候補者推薦に関する委員会)、下級裁判所裁判官指名諮問委員会および地域委員会への協力(裁判官選考検討委員会)などの活動をしています。


研修・業務関連では、日弁連夏期研修(関東地区)、法律相談事業に関するブロック別協議会、日弁連各種委員会の地区別協議会の開催などを行っています。


特色のある委員会として、以下の委員会があります。


「民事介入暴力対策委員会」は、管内各弁護士会またはその会員が行う民事介入暴力事案の被害救済および同事案の事前防止に関する諸活動を援助または指導しています。また、警察庁その他関係官庁に対して、協力・要請・連絡・協議などの活動をしています。


「弁護士偏在問題対策委員会」は、弁護士偏在問題解決のための調査研究活動、偏在問題解決のための各種事業の企画立案、これらの活動を行う管内弁護士会に対する支援などの活動をしています。


「外国人の人権救済委員会」は、日本国に滞在して就労、勉学その他の生活をする外国人に対する各弁護士会が行う、人権救済活動促進のための活動への協力、調整、情報交換を行っています。


「地域司法充実推進委員会」は、地域司法の充実を中心とした重要な司法の諸問題の調査・研究を行っています。


「法教育センター」は、法教育の実践に必要な情報を集め、研究し、広く提供する活動をしています。国内の教材だけではなく、外国(主としてアメリカのもの)の教材についても収集し、研究しています。また、法教育について知っていただくために、教員向けのセミナーを実施していますし、法教育について知りたいという方のために研究会や勉強会などに、講師を派遣することも検討しています。


(2)弁護士任官に対する積極的取組

「裁判官候補者推薦に関する委員会」を設置し、裁判官任官応募者を募り、裁判官としての適格性の調査および数判官に採用することの推薦の可否について審議を行っています。また、いわゆる非常勤裁判官(民事調停事件および家事調停事件の分野に、弁護士が非常勤の形で調停主任または家事審判官たる裁判官と同等の立場で調停手続を主宰する制度)についても、通常裁判官と同様の審議を行っています。


(3)下級裁判所裁判官指名諮問委員会および東京地域委員会の活動に対する協力

「裁判官選考検討委員会」を設置し、管内各弁護士会と協同し、最高裁判所が設置した下級裁判所裁判官指名諮問委員会および東京地域委員会が適切に運営されるよう協力をしています。

 

(4)地区別懇談会の開催

日弁連執行部と関弁連管内弁護士会会員との間で、日弁連の施策・活動方針等について意見交換・情報交換・連絡調整を図るために、年2回東京三会を除く10の弁護士会の持ち回りで開催しています。


(5)法曹連絡協議会の開催

東京高等裁判所、東京高等検察庁、東京地方裁判所・家庭裁判所、東京地方検察庁との間で、「司法の運用改善のための情報を交換し、協議を行うことを目的」として、1967年以来、毎年1回関弁連の主催で開催しています。

 

修習生の皆様へ

(1)関弁連の特色

東京の3つの弁護士会や神奈川県弁護士会・埼玉弁護士会・千葉県弁護士会という大規模弁護士会と、その他7つの中小規模弁護士会が存在し、関弁連管内においても弁護士の偏在状況があります。

 

大規模会はいうまでもなく、大都市圏から離れた地方の弁護士会への登録が望まれているところです。

 

なお、弁護士会の規模の違いはあっても、管内全ての弁護士会による情報・意見の交換が十分に行われ、弁護士会連合会としての活動に結実していくような組織体制の整備を進めています。

 

(2)弁護士奮戦記の紹介-その仕事とくらし-「ひまわり」の発行

関弁連では、弁護士の少ない地域で活躍している弁護士の声をお伝えするため、弁護士偏在問題対策委員会の編集により「ひまわり」という冊子を毎年1冊発刊しており、2019年12月には第22号を発行しました。司法修習生や法科大学院の方々がこれから活躍する場を考えるうえで、偏在地での弁護士業務について、より関心を持っていただくための一助となることを期待して、毎年、修習生や法科大学院の方々に「ひまわり」の最新号をお届けしています。

 

(3)日弁連ひまわり基金法律事務所の関弁連管内への設置

2004年度より、関弁連管内地域で「日弁連ひまわり基金」による公設事務所の設置要請が相次ぎ、それを受けて日弁連・地元弁護士会および関弁連の三者によって公設事務所設置のための協定を締結してきました。これまでに中越(新潟県)、下田(静岡県)、上越(新潟県)、鹿嶋(茨城県)、銚子(千葉県)、新発田(新潟県)、神栖(茨城県)、佐渡(新潟県)、都留(山梨県)、佐原(千葉県)、鴨川(千葉県)、伊東(静岡県)、糸魚川(新潟県)、村上(新潟県)に公設事務所が設置され、関弁連は、弁護士偏在問題対策委員会の委員を公設事務所支援委員会のメンバーとして選任し、各地の公設事務所をサポートしています。

 

(4)関弁連のウェブサイト

関弁連のウェブサイトには、種々関弁連の活動に関するコーナーのほかに、管内13弁護士会の紹介コーナーがありますので、ぜひご覧ください。また、最新の「ひまわり」もウェブサイトに掲載していますので、併せてご覧ください。


別のサイトへリンクします関弁連ウェブサイト

 

皆様からのアクセスをお待ちしています。