企業内弁護士の採用に関するQ&A

企業の方が初めて企業内弁護士の採用を検討するにあたり、よくあるご質問

  • 01、現在日本にはどのくらいの数の企業内弁護士がいるのですか。

    外部サイト日本組織内弁護士協会の公表資料によれば、2018年6月時点で、1,031社の企業に2,161人の企業内弁護士が採用されています。パートタイムや出向などの形で実質的に企業内弁護士として働いている弁護士を含めれば、さらに多くの企業内弁護士が存在するといわれています。

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  • 02、企業内弁護士を多く採用している企業は、どんな企業ですか。

    外部サイト日本組織内弁護士協会の公表資料によれば、2018年6月時点で企業内弁護士を多く採用している企業20社には、情報通信、商社、金融が多くなっていますが、電機、製薬などのメーカーや生保、マスコミも含まれています。

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  • 03、企業内弁護士を採用するメリットはどのようなものがありますか?

    弁護士の有する法律知識、紛争解決能力、法律上の権限を、ビジネスの成功のために用いることができるのがメリットです。訴訟代理権や各種の調査権限によって紛争解決を有利に進めることが可能なだけでなく、裁判実務に精通していることはビジネス戦略を構築する段階でも有効です。そして、事業との一体性やスピード感の点等では、顧問弁護士を上回るでしょう。詳しくは、質問4、6、9を参照してください。

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  • 04、顧問弁護士に相談することと、企業内弁護士を採用することとの違いはなんですか。

    企業内弁護士を採用する場合、顧問弁護士に相談する場合と比較して、事業との一体性の点およびスピードの点等でメリットがあります。すなわち、企業内弁護士は、事業の立ち上げの段階からプロジェクトにかかわることができます。これによって、法的な視点を持って、ビジネスを成功させるための戦略構築に参加することが可能となります。その結果、企業内弁護士は所属企業の事業に精通していくことになり、企業の利益を考慮した細やかな配慮や代替提案ができるようになっていきます。また、法的な問題点を把握した上で、解決方針を示し、案件処理を行うスピードの点では、顧問弁護士を上回るでしょう。

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  • 05、企業内弁護士を採用すれば、外部の顧問弁護士は必要なくなるのでしょうか。

    企業内弁護士と外部の弁護士が協働することで、より効率的に法律事務を処理することが可能になると考えられます。企業内弁護士が社内で法律事務を効率的に処理しつつ、高い専門性が要求される業務や、作業量が大きい業務を外部の弁護士に依頼することによって、ビジネス戦略上、最大の効果を上げることが可能となります。

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  • 06、一般の法務部員との違いは何ですか?

    法律に関する知識および紛争解決能力という点が大きく異なります。弁護士になるためには、一般的に法科大学院で2~3年、司法試験に合格した後に司法研修所で1年間の法曹教育を受けて、法律に関する体系的な知識を身につけます。また、実務経験のある弁護士は、裁判実務における法律・契約文言の解釈や、証拠に基づく事実認定に精通しています。このような能力は、ビジネス戦略の構築や、紛争の見通しをふまえた迅速かつ円滑な紛争解決という面においても、極めて有用なものであるといえます。

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  • 07、企業内弁護士はどのような部署に所属させればよいのですか?肩書きはどうしたらよいのですか?

    一般に、最も多いのは法務部門ですが、そのほかコンプライアンス部門、知的財産部門、総務部門など、企業によって様々です。肩書きが特にない者から、専門職、係長・課長等管理職レベル、さらには取締役等経営レベルまで様々な地位で活躍しています。

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  • 08、企業内弁護士にはどのような業務を担当させればよいのですか?

    業務内容は、所属する企業や部署によって異なります。取引先や行政当局との交渉、契約書審査、社内規程の策定はもちろん、M&A計画の立案・実行を専門とする者もいれば、知的財産戦略の立案を専門とする者、法務部門全般を担当する者、訴訟管理を行う者、コンプライアンス体制の策定・実施・監視を担当する者など様々です。

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  • 09、企業で採用する場合でも、弁護士登録をする必要があるのでしょうか?

    弁護士登録をすることで、弁護士資格に基づく各種の権限を行使することが可能となります。裁判所の法廷に立ったり(訴訟代理権)、弁護士法に基づく調査権限を行使したりするためには、弁護士資格が必要です。また、弁護士資格を有することで、社会的な信用を得られやすいという側面もあります。特に海外企業の法務部員は弁護士資格を有することが暗黙の前提となっていて、対等に交渉を進めるためには、弁護士資格は非常に有用であるといえます。

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  • 10、訴訟代理人は企業内弁護士に担当させることになるのですか?

    所属する企業や部署にもよりますが、企業内弁護士が訴訟代理を担当しているケースもあります。また、ケース・バイ・ケースで、企業内弁護士だけが担当する場合、企業内弁護士と外部の弁護士で共同して担当する場合、外部の弁護士だけが担当する場合があります。

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  • 11、企業内弁護士も弁護士会会務や国選弁護事件の受任等の公益活動を行っているのですか?

    弁護士会によっては、会員弁護士に国選弁護受任や会務活動等、一定の公益活動を義務づけています。公益活動と社内業務との両立については、各企業で様々な工夫をしていただいています。近年は、弁護士としての能力の向上や社会貢献の観点から、公益活動を積極的に推奨する企業も存在します。もっとも、国選弁護事件の受任については、就業規則等に従うことになります。

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  • 12、企業内弁護士は、所属する企業の業務とは別に、弁護士として個人的に事件を受任することができるのですか?

    所属する組織の就業規則や就職時の契約等によることになります。副業を一切禁止している企業ではできませんし、上司の許可を副業の要件としている企業では逐一上司の許可を得ればできることになります。ただ、通常は個人事件を受任することはあまり認められていません。

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  • 13、企業内弁護士の弁護士会費の負担の実情はどうなっていますか。

    弁護士は、弁護士会に登録する際の費用(入会金等)と、その後登録を維持している間の会費を支払わなければなりません。入会金等と会費の負担については、所属企業との契約・話合い等により決まりますが、その方法としては、企業が弁護士会に支払う、企業が会費分を給与に上乗せして支払い、企業内弁護士が弁護士会に支払う、企業内弁護士が自己負担するなどの方法が考えられます。弁護士会費については、pdf日本組織内弁護士協会が2018年に行ったアンケート結果によると、企業が負担しているとの回答が81パーセントにのぼっています。

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  • 14、企業内弁護士の処遇はどのようにすればよいのですか?

    ポジションにもよりますが、一般の従業員と同様の待遇の企業も多いようです。もっとも、弁護士に対して高い能力を期待している企業は、良い待遇を用意して弁護士を迎え入れている場合もあるようです。具体的には、司法修習を実務経験期間とみなしたり、資格手当を付与したりするなどです。特別の役職を用意して、役職手当を付与する企業もあります。当該弁護士の能力に見合った待遇を用意することは、離職のリスクを減らすという観点からも有用であると考えられます。

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  • 15、企業内弁護士を採用したいのですが、どのように募集したらよいでしょうか?

    日弁連サイト内の外部サイト「ひまわり求人求職ナビ」への登録をお勧めします。修習生・弁護士の間での知名度が高く、無料で利用できるのが特徴です。その他、東京・大阪等で弁護士会が開催している就職説明会に参加したり、法科大学院からのエクスターンを受け入れるのも有力な方法といえます。

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  • 16、どのような弁護士を採用すればよいのですか?

    各企業の個別のニーズによって異なります。例えば、これから新たに法務部を立ち上げて弁護士をその中心に据えようと考えている企業であれば、ある程度の経験のある弁護士を採用する必要があるでしょう。このような企業が、新人あるいはこれに近い実務経験しか有しない弁護士を採用することは、適切とはいえないでしょう。これに対し、すでに法務部があり先輩弁護士がいて新人弁護士の教育体制が整っている企業であれば、なるべく早く企業風土になじむよう新人弁護士を採用することは、十分考えられます。

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