会長からのご挨拶・日弁連Diary

会長からのご挨拶


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あけましておめでとうございます。


本年が皆様にとって素晴らしい年となりますようお祈り申し上げます。


2022年は、旧統一教会(現在の法人名は「世界平和統一家庭連合」)に関する問題が様々指摘され、世間の耳目を集めました。日弁連でもこの問題について、2022年8月29日付けで「arrow_blue_1.gif霊感商法及びその他反社会的な宗教的活動による被害実態の把握と被害者救済についての会長声明」を公表し、霊感商法等の被害者救済への抜本的かつ実効的な解決策の構築に向けて、国の取組とも連携協力していくことを表明しました。そして、法務省等の関係省庁による「旧統一教会」問題相談集中強化期間の「合同電話相談窓口」に合わせ、日弁連として、霊感商法等の被害に関する無料法律相談(フリーダイヤル及びオンライン)の受付を2022年9月5日から開始しました。東京三弁護士会をはじめ全国の弁護士会の相談担当弁護士が対応し、2022年12月26日時点で、全国各地域から1,131件の相談を受け付けています。このうち、2022年10月27日までに相談結果報告が完了した389件を対象に、事例の集計及び傾向把握の結果を取りまとめ、第1次集計報告として公表しました。


また、この問題に関して消費者庁が設置した「霊感商法等の悪質商法への対策検討会」には日弁連からも芳野直子副会長が委員として参加し、弁護士の立場から意見を述べました。


この検討会は現行の消費者契約法や特定商取引法の活用や見直し、寄附の位置付け、宗教法人法の運用上の問題、宗教二世の問題等、多岐にわたる論点について活発な議論を行い、最終的に2022年10月17日付けで報告書が公表されています。


日弁連ではこの報告書が公表されたことを受けて、同日付けで「arrow_blue_1.gif霊感商法等の被害の救済及び防止に向けての会長談話」を、また、消費者契約法等の改正案と法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律案が閣議決定されたことを受けて、2022年12月2日付けで「arrow_blue_1.gif霊感商法等の被害の救済及び防止についての実効性ある法整備を求める会長声明」をそれぞれ公表し、法整備が真に実効性あるものとなるよう求めてきました。両法律は同月10日に成立したところ、成立に至るまでの検討を含めて、今後の被害の救済及び防止に向けた姿勢を示すものとしては評価できますが、まだ様々な課題・問題が残されています。宗教活動を契機とした家族の問題、心の悩み、とりわけ宗教二世を含む子どもが抱える問題等の解決も置き去りにされたままになっていることから、同月14日付けで、「arrow_blue_1.gif法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律等の成立に関する会長談話」を公表しました。


旧統一教会に対しては質問権が行使されており、今後、その結果を踏まえた政府の対応等も注視していく必要があります。日弁連は「霊感商法等の被害の救済・防止に関するワーキンググループ」を設置しており、具体的な提言を検討していきます。日弁連の無料法律相談に寄せられた被害相談に対応しつつ、必要な法的手続については、全国統一教会被害対策弁護団とも連携を取り、実効的な被害の救済及び防止に向けて取り組んでまいります。


本年も、よろしくお願いいたします。



2023年(令和5年)1月1日
  日本弁護士連合会会長     

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2022年・2023年度 会長 小林 元治(こばやし もとじ)

小林 元治 会長プロフィール

  • 1976年 中央大学法学部卒業
  • 1981年 弁護士登録(司法修習第33期)
  • 2016年 東京弁護士会会長
  •      同年 日本弁護士連合会副会長
  • 2022年・2023年度 日本弁護士連合会会長


主な日弁連委員履歴

  • 2004年~2011年 行政訴訟センター副委員長
  • 2008年~2014年 日本司法支援センター推進本部副本部長
  • 2011年~2016年 民事司法改革推進本部事務局長
  • 2013年~2021年 立法対策センター副委員長
  • 2016年~2018年 法曹養成制度改革実現本部副本部長
  • 2017年~2021年 民事司法改革総合推進本部本部長代行


   

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