違法収益移転制度の創設を求める立法提言

2022年9月16日
日本弁護士連合会


本立法提言について

日弁連は、2022年9月16日付けで「違法収益移転制度の創設を求める立法提言」を取りまとめ、同年10月13日付けで法務大臣、内閣総理大臣、衆議院議長及び参議院議長宛てに提出しました。


関連提言

arrow_blue_1.gif慰謝料額算定の適正化を求める立法提言(2022年9月16日)


本立法提言の趣旨

被害救済の充実・違法行為の抑止を目的とし、裁判所が、以下のように、加害者が違法行為で得た収益の金額を考慮して損害賠償額を定めることができるものとする違法収益移転制度(以下「本制度」という。)を立法化することを提言する。


1 裁判所は、加害者が違法行為で収益を得ている場合には、その収益の全額又は一部を含めて損害賠償額を定めることができる。


2 裁判所による損害賠償額の認定は、被害者(原告)の損害立証の負担を軽減するために、以下のような過程を経るものとする。

  (1) 原告は、権利侵害を証明し予想される収益額を主張し疎明すれば、収益の存在及びその金額が推定される。

  (2) 被告がこれを争う場合には、被告が具体的な証拠資料に基づいて収益が存在しないこと又はそれより少ない収益額であることを反証しなければならない。

  (3) 裁判所は双方の主張・立証の内容を踏まえて損害賠償額を定める。


(※本文はPDFファイルをご覧ください)