子ども手当等の子どもに関する経済的給付についての意見書

2010年1月22日
日本弁護士連合会


本意見書について

日弁連では、「子ども手当等の子どもに関する経済的給付についての意見書」を2010年1月22日付けで取りまとめ、同年1月28日に厚生労働大臣に提出いたしました。


本意見書の要旨

  1. 現在政府が検討中の子ども手当を含む、子どもに関する経済的給付が実現される場合には、それが子ども自身のために使われるべきものであることが、制度の説明中に明記されるとともに国民に周知徹底されるべきである。
  2. 給付にあたっては、子ども自身が実質的な利益を受けることができるよう充分慎重な制度設計がされるべきである。
  3. 子どもを現に監護する者が親権者以外である場合(乳児院、児童養護施設や里親家庭等の社会的養護の子どもや、祖父母等が事実上監護している者、シェルターに逃げている場合等)にも、当該子どもが等しく経済的給付の実質的な利益を受けることができるようにすべきである。
  4. 子どもを現に監護する者が世帯主以外である場合(例えば配偶者暴力(DV)被害により居所を隠して生活せざるを得ない子どもの監護者等)に配慮し、申請・受給者を形式的に世帯主とせず、子ども自身が給付の利益を得られるように監護実態の認定調査方法、支給対象の漏れを防ぐ方策等について十分検討したうえで、給付にあたっては、例えば子どもと同居していることを疎明する資料の添付を要求するなど、申請手続又は受領手続において、子どもの実質的な監護者に給付されることを確保する手段を検討すべきである。

(※本文はPDFファイルをご覧下さい)