刑事施設視察委員会のあり方に関する意見書

2009年9月17日
日本弁護士連合会


本意見について

日弁連は、2009年9月17日理事会にて、刑事施設視察委員会のあり方に関する意見書をとりまとめ、同月30日に法務大臣宛に提出いたしました。


本意見の趣旨

本意見の趣旨は、以下のとおりです。


1 委員会の構成、活動方法、予算などに関する要望
(1) 刑事施設視察委員会(以下「委員会」という。)委員の定員の配置にあたっては、支所の数及び支所の収容定員をも勘案すること。
(2) 被収容者が、提案・意見用紙を委員会に提出する際、提案箱への投函の事実自体についての秘密性を確保された状態で提出できるような方法を確立すること。
(3) 委員会の開催が年間10回程度まで可能となるよう予算を確保すること。
(4) 委員会が、その事務を行う施設職員以外の適切な補助者(法律事務所職員等)を指定できるものとし、施設外で行った委員会の事務にかかる実費を国費で補てんすることを可能とすること。
(5) 委員会が、他施設の委員会との経験交流を図る機会を持つ場合には、それにかかる旅費等を国費で支出すること。




2 意見具申の相手方及び応答義務について
視察委員会の意見に対して、当該刑事施設長が必要な手だてをとらない場合には、視察委員会が矯正管区長や法務大臣に直接意見を述べることができるようにし、これに対して矯正管区長や法務大臣に応答義務を課すこと。




3 委員会の意見と施設の講じた措置の公表方法について
(1) 施設ごとの意見書を各施設のホームページないし法務省のホームページに掲載して、一般市民が閲覧できるようにすること。
(2) 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の施行5年目の改訂の際には、委員会の意見とこれに対する施設の講じた措置について、概要のみを公表するやり方を改め、法務大臣が施設の保安と被収容者のプライバシーに支障のない限り、そのまま公表する制度に改めること。


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