警察庁DNA型データベース・システムに関する意見書

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2007年12月21日
日本弁護士連合会

 

本意見書について

警察庁は、2005年8月26日、国家公安委員会規則であるDNA型記録取扱規則・細則を公布し、同年9月1日から、現行のDNA型データベース・システムの運用を開始しており、2007年11月末現在、被疑者に係るDNA型記録については1万4949件、遺留資料に係るDNA型記録については9104件の記録が登録されていると報じられています。


日弁連は、DNA型データベース・システムに捜査上の有用性が認められる一方、DNA情報が「個人の究極のプライバシー」であることに鑑み、プライバシー権ないし自己情報コントロール権の観点から、同システムをめぐる問題点を明らかにし、現在の運用を是正すべく、2007年12月21日付けで意見を取りまとめ、本年1月24日に警察庁長官宛に提出しました。


意見の趣旨の概要は、以下のとおりです。


  1. 現在、警察庁が運用するDNA型情報データベース・システムは、プライバシー権ないし自己情報コントロール権を侵害することがないよう、規則ではなく法律によって、構築・運用されなければならない。
  2. 法律を制定するに当たっては、DNA型情報が「個人の究極のプライバシー」であることに鑑み、採取、登録対象、保管、利用、抹消、品質保証、監督・救済機関について、プライバシー権ないし自己情報コントロール権の観点から適正に定めるべきである。

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