金融商品取引法改正に伴う政省令等の改正に関する意見書

 

 

2015年12月10日
日本弁護士連合会

 

 

 

本意見書について

当連合会は、金融商品取引法改正に伴う政省令等の改正に関する意見書を取りまとめ、12月21日に金融庁において実施しているパブリックコメント募集への意見として提出しました。

 

本意見書の趣旨

1 適格機関投資家等特例業務の届出書の記載事項(改正法第63条第2項)に関する金商業等府令案第238条及び届出書の添付書類(改正法第63条第3項)に関する金商業等府令案第238条の2に賛成する。もっとも、金商業等府令案第238条第2号ロ及び同第3号ロの「当該業務に係る出資対象事業の内容」の具体的な記載を求める点について、監督指針等において具体的項目や具体例を示すなど、より明確化を図るべきである。また、届出書の添付書類(改正法第63条第3項)については、さらに出資契約書(案)のひな型、契約締結前交付書面又は契約締結時交付書面の提出を求めるべきである。

 

2 内閣総理大臣による届出事項の公衆縦覧(改正法第63条第5項)に関する金商業等府令案第238条の4(及び別紙様式第20号の2)及び届出業者等による届出事項の公衆縦覧等(改正法第63条第6項)に関する金商業等府令案第238条の5(及び別紙様式第20号の2)に賛成する。ただし、届出業者が外国法人又は外国に住所を有する個人であるときは、国内における代表者又は代理人の氏名、商号又は名称、所在地又は住所、電話番号(金商業等府令案第238条第4号・同第5号の事項)も公衆縦覧等の対象事項とすべきである。なお、適格機関投資家に関する情報については、投資者への適切な情報提供のあり方を検討すべきである。

 

3 適格機関投資家等特例業務の要件における投資者の保護に支障を生ずるおそれがあるもの(改正法第63条第1項第1号・同第2号)に関する金商業等府令案第234条の2に賛成する。また、業務の運営の状況が公益に反し又は投資者の保護に支障を生ずるおそれがあるもの(金商法第40条第2号)に関する金商業等府令案第123条第1項第30号に賛成するが、施行後、適格機関投資家が届出業者の子会社等である場合において届出業者の業務が適切でない実態が認められるときには、同号に定める事項について、適格機関投資家等特例業務の要件として金商業等府令案第234条の2に適切な定めをおくことを検討すべきである。

 

4 「適合性原則」に関して定める監督指針Ⅸ-1-1(1)②及び「顧客に対する説明態勢」に関して定める監督指針Ⅸ-1-1(1)③について、基本的に賛成する。ただし、分かりやすい説明が求められる事項(監督指針Ⅸ-1-1(1)③のイ)として「適格機関投資家等特例業務が本来プロ向けの制度であること」を加記すべきである。また、投資者から説明を受け理解したことの確認書を得ることを求めるべきである。

 

5 届出業者が作成・保存すべき帳簿等書類(改正法第63条の4第1項)に関する金商業等府令案第246条の2について、基本的に賛成する。ただし、運用を行う業者が作成保存すべき書類(同条第1項第3号)として、発注伝票(金商業等府令第157条第1項第17号ニの書類)を加えるべきである。届出業者が作成・提出すべき事業報告書(改正法第63条の4第2項)に関する金商業等府令案第246条の3(及び別紙様式第21号の2)については、少なくとも提案の内容が維持されるべきである。説明書類の縦覧(改正法第63条の4第3項)に関する金商業等府令案第246条の5については、別紙様式第21号の2の(10)~(12)の事項を含め事業報告書の記載事項を説明書類の記載事項とすることを基本とすべきである。

 

6 適格機関投資家等特例業務の相手方(改正法第63条第1項第1号及び第2号)に関する施行令案第17条の12第1項・第2項、金商業等府令案第233条の2及び監督指針Ⅸ-1-1(1)の①に賛成する。なお、富裕層個人の要件(金商業等府令案第233条の2第3項第1号)は客観性をもって確認されることが必要であることをより明確にすべきである。

 

7 適格機関投資家等特例業務の相手方として、「投資に関する事項について知識経験を有するもの」を認める要件に関する施行令案第17条の12第2項、同第17条の13の2、金商業等府令案第239条の2に賛成する。「投資に関する事項について知識経験を有するもの」に関する金商業等府令案第233条の3及び監督指針Ⅸ-1-1(1)の①に賛成する。

 

8 平成27年改正法を、できるだけ早期に施行し、実効ある運用をすべきである。

 

 

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