プロバイダ責任制限法改正についての要望書

 

 2013年11月6日
日本弁護士連合会


 

本要請について

当連合会は、2013年11月6日にプロバイダ責任制限法改正についての要望書をとりまとめ、11月11日に消費者庁長官、内閣府消費者委員会委員長、総務大臣、内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)に対し提出しました。

 

本要請の趣旨

第二次消費者委員会が2013年(平成25年)8月27日に「インターネットを通じた消費者の財産被害問題に関する消費者委員会としての現時点の考え方」(以下「考え方」という。)を公表したことを受け,当連合会は次のとおり要望する。

 

1 第三次消費者委員会においては,「考え方」において検討された現行の特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)の問題点について,消費者の財産被害の実態調査,諸外国の対応等の調査を含めた調査・検証を継続し,総務省その他関係省庁に対し,①インターネットを通じた財産被害事案及び②電子メールを利用した財産被害事案への同法の適用を可能とするための同法改正に関する建議を行うこと。

 

2 消費者庁においては,「考え方」において指摘された,①インターネットを通じた財産被害事案及び②電子メールを利用した財産被害事案へのプロバイダ責任制限法の適用を可能とするための同法改正を実現すべく,検討会・研究会の立ち上げ等,総務省その他関係省庁との調整を実施すること。

 

3 総務省においては,「考え方」において指摘された,①インターネットを通じた財産被害事案及び②電子メールを利用した財産被害事案へのプロバイダ責任制限法の適用を可能とするための同法改正の他,当連合会が2011年(平成23年)6月30日付けで取りまとめた「『プロバイダ責任制限法検証に関する提言(案)』に対する意見書」において指摘した次の事項も含めた,プロバイダ責任制限法の改正に向けた検討を実施すること。

(1) 「権利侵害の明白性」(同法第4条第1項第2号)について,「明らかであること」という文言は不要であり,紛争類型ごとに必要な要件を明確に規定するべきである。

(2) 「開示する発信者情報の範囲」(同法第4条)について,少なくとも,裁判上の請求については,包括的な規定を設けるべきである。

(3) 「通信履歴の保存義務」について,発信者情報開示請求が行われたときは,その結論が出るまでの間にログが抹消されることを防ぐために,開示を求める情報に関する通信履歴を一定期間保存することを請求できる規定を設けるべきである。

(4) 発信者情報開示の管轄を被害者の住所地とするよう,管轄の規定を設けるべきである。

(5) 情報開示の不当拒否に対して主務大臣による措置命令を可能にするよう,規定を設けるべきである。

 

(参考)上記に関連する日弁連の主な意見書
「プロバイダ責任制限法検証に関する提言(案)」に対する意見書(2011年6月30日)

 

(※本文はPDFファイルをご覧ください)