「ひまわりほっとダイヤル」開設10周年に当たっての会長談話



当連合会が、中小企業・小規模事業者の弁護士に対するアクセス障壁を解消することを目的に、2010年(平成22年)4月1日に全国共通番号(0570-001-240)を用いて、弁護士が全国の中小企業・小規模事業者からの相談を受ける「ひまわりほっとダイヤル 」を開設してから、本日で10年が経つ。


2010年の開設以来、「ひまわりほっとダイヤル 」では中小企業・小規模事業者から、54、278件の法律相談を実施した。実施した法律相談のうち、70%以上が従業員5人以下の小規模事業者からのものである(2020年(令和2年)1月31日時点)。


我が国における全企業数の99%以上が中小企業・小規模事業者であり、その内、約85%は小規模事業者である。当連合会では、各弁護士会と連携・協働して、とりわけこの10年来、弁護士による中小企業・小規模事業者に対する法的支援活動を十全ならしめるべく諸取組に注力してきた。そして、2017年(平成29年)5月には、当連合会定期総会において「中小企業・小規模事業者に対する法的支援を更に積極的に推進する宣言」 を採択し、取組を増強・充実させてきた。その取組の中心的な存在となっているのが、「ひまわりほっとダイヤル 」であり、特に小規模事業者にとってのセーフティネットとしての役割を担っている。


弁護士は、法による紛争の予防や解決に必要な情報やサービスが社会の隅々まで行き渡るよう努めるべき使命を担っている。当連合会は、各弁護士会と連携・協働して、中小企業・小規模事業者の自立を支え、健全な経営と持続的な成長を促進し、もって、地域経済・社会の活性化を図るとともに、経営者・事業者、従業員、取引先、その家族等の全ての関係者の暮らしと権利が守られる社会の実現を目指し、全力で取り組む決意であることを、 ここに改めて表明するものである。



 2020年(令和2年)4月1日

日本弁護士連合会
会長 荒   中