令和元年司法試験最終合格発表に関する会長談話

本日、令和元年司法試験の最終合格者1,502人が発表された。


法曹養成制度の改革が進む中、情熱をもって法曹を志し、晴れて司法試験合格を果たした方々に対し、心から歓迎の意を表するとともに、これから始まる司法修習において一層の研鑽を積み、社会の期待に応える法曹として活躍されることを期待する。


当連合会は、市民にとってより身近で利用しやすく頼りがいのある司法を実現するために、司法基盤の整備、司法アクセスの拡充、弁護士の活動領域の拡大などに積極的に取り組むとともに、社会の様々な要請に応えることができる質の高い法曹を輩出するべく、法曹養成制度の改革に主体的に取り組んできた。


年間の司法試験合格者数については、現実の法的需要や新人弁護士に対するOJT等の実務的な訓練に対応する必要があることなどから、まずは1,500人に減じて急激な法曹人口の増員ペースを緩和すべきことを提言し、平成28年3月11日の臨時総会で「法曹養成制度改革の確実な実現のために力を合わせて取り組む決議」を採択した。また、政府は、平成27年6月30日に法曹養成制度改革推進会議が決定した「法曹養成制度改革の更なる推進について」において、当面の司法試験合格者数を、質の確保を前提としつつ「1,500人程度は輩出されるよう、必要な取組を進め」るものとした。


本年の司法試験の合格者数は、1,502人となった。一昨年は1,543人、昨年は1,525人であり、近年の推移に鑑みれば、上記推進会議決定で言及された「1,500人程度」に至ったと考えられる。この傾向を前提として、法曹養成制度の成熟度や現実の法的需要、問題点の改善状況についての検証のためのデータを集積しつつ、引き続き注視していきたい。


当連合会は、今後も多くの有為な人材が法曹を志すことを期待するとともに、関係機関・団体と連携しつつ、質の高い法曹を養成するための取組に引き続き全力を尽くす所存である。




 2019年(令和元年)9月10日

日本弁護士連合会
   会長 菊地 裕太郎