オバマアメリカ合衆国大統領の広島訪問に関する会長談話

オバマアメリカ合衆国大統領が、主要国首脳会議後の2016年5月27日に、現職の大統領として初めて、被爆地である広島を訪問した。

 

日本は、原子爆弾の投下による被害を受けた唯一の被爆国であり、広島と長崎に投下された原子爆弾によって20万人以上もの人が亡くなり、今なお多くの被爆者が深刻な健康被害に苦しんでいる。

 

オバマ大統領は、米国を含む核兵器を持っている国が恐怖の論理から脱し、核兵器のない世界を目指す勇気を持たなくてはならないとのメッセージを全世界に向けて発した。オバマ大統領に対して、核兵器のない世界を目指した具体的な行動を直ちにとるよう期待をしたい。

 

当連合会は、1950年の第1回定期総会において、戦争の根絶と平和世界の実現を求める平和宣言を採択し、その後の定期総会及び人権擁護大会において、日本政府に対して、非核三原則の法制化、北東アジア非核地帯の実現、核兵器禁止条約の締結を求めてきた。

 

当連合会は、オバマ大統領の広島訪問を契機として、日本政府が核兵器禁止条約の締結等に向けて指導的役割を果たすべきことを求めるとともに、当連合会としても、努力を継続してゆくことを決意する。

 

 


 

 2016年(平成28年)5月31日

日本弁護士連合会
  会長 中本 和洋