平成27年司法試験最終合格発表に関する会長談話

本日、平成27年司法試験の最終合格者が発表された。


法曹養成制度が変革期にある中、情熱をもって法曹を目指し、司法試験に合格してその出発点に立った方々に対し、心から歓迎の意を表するとともに、今後の司法修習において研鑽を積まれることを期待する。


当連合会は、市民にとって身近で使いやすい司法を実現すべく、弁護士の活動領域の拡大、法曹養成制度の改革等に取り組んでおり、司法試験合格者数については、現実の法的需要や新人弁護士に対するOJT等の実務的な訓練に対応する必要があることなどから、まずは1,500人に減じて急激な増員ペースを緩和すべきことを提言している。また、政府の法曹養成制度改革推進会議は、本年6月30日に決定した「法曹養成制度改革の更なる推進について」において、当面の司法試験合格者数を、質の確保を前提としつつ「1,500人程度は輩出されるよう、必要な取組を進め」るとしている。

 

これに対し、司法試験の合格者数は、一昨年は2,049人、昨年は1,810人、本年は1,850人と推移しているが、法曹養成制度の現状及び上記推進会議決定の方向性を踏まえると、合格者数はすみやかに1,500人にするべきである。


当連合会は、社会の要請に応えるべく、今後とも関係機関・団体と連携しつつ、法の支配の担い手である質の高い法曹を養成するために積極的に取り組んでいく所存である。
 

 

  2015年(平成27年)9月8日

日本弁護士連合会      

 会長 村 越   進