厚生労働省元局長事件における証拠の改ざん疑惑に関する日弁連コメント

2010年(平成22年)9月21日
日本弁護士連合会


報道によれば、大阪地方裁判所が元厚生労働省雇用均等・児童家庭局長に対して無罪判決を言い渡した事件において、大阪地検特捜部の主任検事が、証拠として押収したフロッピーディスクを改ざんした疑いがあるとのことである。


これが事実であるとすれば、検察官が描いたストーリーに沿って、関係者の供述を歪めただけでなく、元局長の無罪を示していた客観証拠までも改変したということであり、戦慄を覚えざるを得ない。


このような行為は、証拠による裁判という司法制度の根幹をその根底から覆すものである。当連合会は、司法に対する信頼回復のため、本件について徹底した真相解明を求めるとともに、捜査過程の透明化と司法チェックの強化を求めるものである。


以上