国際司法裁判所に提出予定の日本政府陳述書の記述削除発言に関する談話
今般、日本政府は国際司法裁判所に提出予定の「核兵器の使用の違法性」についての陳述書から「実定国際法に違反するとはいえない」との部分を削除するとの報に接した。
当連合会は本年5月9日、政府に対し要望書を提出し、唯一の被爆国として被爆の悲惨な実態といまなお原爆のあたえた傷痕に苦しんでいる現状に鑑み、核兵器根絶の陳述書を提出すよう求めてきたが、日本政府の陳述書から核兵器使用を肯定するが如き上記文言が削除されたことを喜ぶものである。
われわれは市民と協力して、今後とも核兵器の廃絶と完全全面軍縮達成のため一層邁進することの決意を改めて表明する。
1994年(平成6年)6月8日
日本弁護士連合会
会長 土屋公献