島田事件無罪判決への控訴断念について

検察側が島田事件無罪判決への控訴を断念したことは、35年裁判の経過からして当然の選択である。しかし、その決断の表明が、控訴期限の4日前になされたことは評価する。ひきつづき島田事件捜査、公訴の跡を厳格に検証し、その反省点を社会に明らかにすることを期待したい。


赤堀氏が、無罪確定を機に安心して療養に専念され、健康の回復をまって社会復帰し、充実した生活をきずかれるよう願うものである。


赤堀氏のような誤判の犠牲者が今後新たにつくられないよう、当連合会は適切な提案と活動を続けていくものである。


1989年(平成元年)2月10日


日本弁護士連合会
会長 藤井英男