金武村における米兵の暴行事件に関する談話

去る4月19日夕刻、沖縄県金武村海岸で米兵が海水浴に来ていた女子中学生2名に対し乱暴を働き重軽傷を負わせたと伝えられる。


昨年7月伊江島で発生した米兵による狙撃事件も未解決の今日、再び米兵によるこのような悪質な事件の発生をみたことは、誠に遺憾である。


関係当局に適正迅速な捜査を期待する。


ところで、米軍当局は被疑者の身柄を日本側に引渡すことを拒んでいるとのことであるが、今回の事件は「公務外」であって、米国側に第一次裁判権がないことは明らかであるから、米軍当局は、すみやかに犯人の身柄を日本側に引渡し、その捜査に委ねるべきである。


1975年(昭和50年)4月22日


日本弁護士連合会
会長 辻誠