27期生任官拒否に関する談話

最高裁判所は、27期司法修習生の裁判官任官希望者88名のうち、84名を採用し、4名を不採用した。


司法修習を終了したものは、いずれも裁判官、検察官および弁護士としての適格を有するものとされているところ、最高裁判所は、昭和45年以来、裁判官の新任にあたって、毎年その理由を明らかにすることなく、数名の採用拒否をくり返している。


このような措置は、本来、自由な雰囲気のもとに、独立の資質を育むべき法曹養成のあり方に、不当な影響を与えているのみでなく、裁判官不足のいよいよ深刻化している今日、甚だ理解に苦しむところである。


当連合会としては、すみやかに事態の真相を究明するとともに、国民のための司法の実現を期して更に努力するものである。


1975年(昭和50年)4月9日


日本弁護士連合会
会長 辻誠