平成29年司法試験最終合格発表に関する会長談話

 

本日、平成29年司法試験の最終合格者1,543人が発表された。

法曹養成制度の改革が急速に進む中、たゆまぬ努力と並々ならぬ情熱をもって法曹を目指して司法試験合格を果たした方々に対し、心から歓迎の意を表するとともに、これから始まる司法修習において一層の研鑽を積まれることを期待する。

当連合会は、市民にとってより身近で利用しやすく頼りがいのある司法を実現するために、司法基盤の整備、司法アクセスの拡充、弁護士の活動領域の拡大などに積極的に取り組むとともに、社会の様々な要請に応えることができる質の高い法曹を輩出するべく、法曹養成制度の改革に主体的に取り組んできた。そうした中で、法曹養成課程における経済的負担の重さが法曹への道を断念させる一因となっていることに鑑み、法曹となる人材の確保の推進等を図るため、裁判所法の一部が改正され、平成29年度以降に採用される司法修習生に対して新たな給付型の経済的支援が行われることになった。

年間の司法試験合格者数については、現実の法的需要や新人弁護士に対するOJT等の実務的な訓練に対応する必要があることなどから、まずは1,500人に減じて急激な法曹人口の増員ペースを緩和すべきことを提言し、平成28年3月11日の臨時総会で「法曹養成制度改革の確実な実現のために力を合わせて取り組む決議」を採択した。また、政府は、平成27年6月30日に法曹養成制度改革推進会議が決定した「法曹養成制度改革の更なる推進について」において、当面の司法試験合格者数を、質の確保を前提としつつ「1,500人程度は輩出されるよう、必要な取組を進め」るものとした。

本年の司法試験の合格者数は、昨年より40人減少し1,543人となり、昨年に引き続き法曹人口の増員ペースが一定程度緩和されたことから、この傾向の継続により1,500人となることが期待される。

後継者の育成に責任を持つべき当連合会としては、今後とも関係機関・団体と連携しつつ、多様で有為な人材が法曹を目指すよう、法の支配の担い手である弁護士の役割や活動の魅力を広く社会に発信するとともに、質の高い法曹を養成するために全力を尽くして取り組んでいく所存である。

  


      

 2017年(平成29年)9月12日

             日本弁護士連合会
           会長 中本 和洋