元副会長夫人殺害事件に関する会長声明

当連合会元副会長岡村勲弁護士の妻、真苗さんが殺害された事件につき、被疑者が、平成9年11月7日、殺人罪で東京地方裁判所に起訴された。


報道によれば、同弁護士が証券会社の代理人として取り扱った株取引をめぐるトラブルが原因で犯行に及んだとされているが、右報道が事実だとすれば、本事件は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする弁護士の職務の遂行を暴力で妨害しようとするものであり、しかも家族の生命まで奪うという誠に卑劣な行為であって、断じて許すことはできない。


当連合会は、本事件の厳正な裁判を要望するとともに、今後いかなる暴力にも屈することなく弁護士の使命を果たしていくことをここに誓うものである。


1997年(平成9年)11月10日


日本弁護士連合会
会長 鬼追明夫