刑務所内における身体検査に関する人権救済申立事件(勧告)

大阪刑務所宛て勧告

2021年1月5日



大阪刑務所では、全ての受刑者に対し、定期的に、受刑者の居室で、刑務官が受刑者の陰部を目視する身体検査が行われている。


また、大阪刑務所では、工場作業をする全ての受刑者と対象として、少なくとも2016年9月27日までは、工場作業の前後、工場更衣室に複数の受刑者を全裸で並ばせ、全裸のままミラーカーペットの上を歩きわたらせるという態様の身体検査が行われていた。2016年11月21日以降は、工場作業の前後、工場更衣室で、受刑者にパンツ1枚のみを着用させて立たせ、パンツに指を入れて広げさせるという態様の身体検査が行われている。


上記対応は、いずれも受刑者の人格権を侵害し、羞恥心を害し個人の尊厳を損なうものであるとして、以下のとおり、大阪刑務所に対し勧告した事例。


1 全ての受刑者を対象に、年数回定期的に、陰部検査を行うことは、受刑者の人格権を侵害し、羞恥心を害し個人の尊厳を損なうものであるため、一律に陰部検査を行うことは中止し、やむを得ない場合に限り、羞恥心を害さないよう十分な配慮の下に検査を行うこと。


2 少なくとも2016年9月27日まで実施されていた、工場で作業を行う全ての受刑者を対象とした全裸検査は、受刑者の人格権を侵害し、羞恥心を害し個人の尊厳を損なうものであるため、今後、再び一律の全裸検査を行わないこと。


3 2016年11月21日以降実施されている、工場で作業を行う全ての受刑者を対象としたパンツ1枚のみを着用した身体検査を行うことは、受刑者の羞恥心を害し個人の尊厳を損なうものであるため、工場更衣室における身体検査を、より個人の羞恥心を害し尊厳を損なう程度の小さい態様で行うこと。