渋谷警察署ホームレス指紋採取等人権救済申立事件(警告)

警視庁渋谷警察署長宛警告

2012年1月30日


 

渋谷警察署員が、平成20年11月17日から20日頃、路上生活を余儀なくされていた申立人らに対し、傷病乃至死亡に至った場合の身元確認のためと称して、申立人らの氏名及び本籍等を聴取し、写真撮影をしたことに対し、警察官職務執行法2条の職務質問の要件、警察法2条1項の要件を満たさない違法な警察活動であり、申立人らの個人情報を違法に保有・保管するものであるとして、渋谷警察署長に対し、保有・保管している申立人らに関する個人情報を直ちに廃棄し、二度とこのような重大な人権侵害を発生させることのないよう警告した事例。

 

執行後照会に対する回答

警視庁渋谷警察署長

<渋谷警察署長名回答・2012年9月28日>



1 警察法第2条1項に基づいて、路上生活者が傷病者として保護を必要とする不測の事態において、家族等に所要の連絡を行う必要があるとともに、不幸にして亡くなった路上生活者がいた場合には、身元の確認をする必要があることから、そのような事態に備えることを目的として、A様、B様の同意を得て行ったものです。



2 当署において保管している個人情報につきましては、ご本人様が希望する場合には、廃棄しておりますが、A様、B様につきましては、所在が分からないため意思確認が出来ておりません。