学校内暴力事件根絶要望の件(決議)

近時、学校において暴力事件が頻発していることは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する教育の基本原則にもとるものといわなければならない。


文教の任に当たるものは、人権思想の育成に意を用い、この種不祥事の根絶を期せられるよう要望する。


1958年(昭和33年)4月12日
於甲府市、人権委員会春季総会


理由

生徒または学生に対し、旧軍教のような態度をもって臨み、スパルタ教育よろしく殴打等によって、これら生徒、学生に対する教育をなし、問題を起す学校が最近とみに増加しており、今また焼津水産学校の教師の暴行事件をみる。甚だ遺憾に堪えない。


右は、暴力を否定し真理と平和を希求する教育の基本原則に反する。文教の任に当る者の反省とこれら不祥事件の根絶を期待する。