MISSION 弁護士にしかできない社会貢献がある。

被災地支援で社会に貢献。 樋口 雄一 弁護士のMISSION

被害に遭われた方々のために南相馬市へ。

東京の法律事務所で働いていた時に、原発事故被害者の方々のために活動する弁護団から声をかけていただき、東日本大震災によって発生した原発事故の損害賠償請求に関わるようになりました。実際に現地を訪れ、被害に遭われた方々のお話を直接聞く中で、それまで自分が被災地のことや原発事故のことをどこか遠い世界のことのように考えていたことに気付いて、とても恥ずかしくなりました。弁護団員として活動する中で、もっと原発事故の問題に深く携わりたいと考えるようになり、福島県南相馬市の原町ひまわり基金法律事務所に赴任することを希望し、原発事故被害の最前線で働くことにしました。

弁護士だからこそできる、
被災地との関わり方。

地震や津波・原発事故などによって大きな被害が生じた場合、まず必要とされるのは、消防や警察・自衛隊などの力であって、その時弁護士は無力かもしれません。でも、少し時間が経って、いろいろなものを元に戻していこう、これから復興を目指していこうという段階では、弁護士にしか担えない重要な役割があると信じています。私がいるのは、原発から20数キロメートルしか離れておらず、日本で最も福島第一原発に近いところに位置する法律事務所です。私のほかには事務員が一人いるだけの小さな事務所ですが、果たすべき役割は大きいのだと感じられ、身の引き締まる思いです。

一人ひとりに寄り添った賠償を目指して。

たとえば、原発事故にともなう精神的損害に対する賠償金(慰謝料)の額は、避難指示の有無や福島第一原発からの距離などの客観的な基準で定められるのが原則です。このような仕組みは、迅速に賠償手続を進めるためにはやむを得ない面もあります。しかし、客観的な基準にただ従うだけでは、障がいのある方、介護が必要な方、妊婦さんなどが避難の際に特別の苦労をしていたとしても、個別の事情は反映されないことになってしまいます。このような場合に、一人ひとりに寄り添いながら、個別の事情をよく聞き取って、適切な賠償がなされるようにするためのお手伝いをすることが、大切な仕事の1つです。

「ありがとう」の言葉。

大規模な原発事故という未曾有の事態を前にして、私たちは前例も正解ももっていません。この地での弁護士の仕事は、未知の領域を切り拓いていく困難な作業の繰り返しです。時には疲労を感じることもありますが、それでも依頼者の方から「ありがとう」と言ってもらえると、「また明日も頑張ろう」と元気が湧いてきます。そんな時、支えているつもりが、実は支えてもらっているのだと実感します。こうやって地域と共存しながら毎日が過ぎていきます。

刑事弁護で社会に貢献。 金杉 美和 弁護士のMISSION

刑事弁護という人の人生に関わる仕事。

犯罪に関わる仕事がしたいと昔から思っていて、特に刑事弁護に力を入れています。元々は被害者の側に立つ検察官を志望していましたが、たくさん悩み、葛藤した末に、弁護人という役割がすごく大切なんだと思い至りました。周りから悪いやつだと言われている被告人の側に立てるのは弁護人だけだと信じて、誇りを持って仕事をしています。刑事弁護は、人の人生にダイレクトに関わる責任が重い仕事。でもだからこそ、密度の濃い人とのつながりがあります。それは自分の人生にとっても、確実に糧となる体験なんです。

より分かりやすい裁判員裁判を目指して。

裁判員裁判であれば、裁判員の皆さんがその場で見て聞いて分かる審理になるよう心がけます。法律家としては当然だと思っていることが、裁判員の皆さんにとっては当たり前ではありません。そのギャップをきちんと理解して、埋めて、今まで通りの裁判ではない裁判を心がける。例えば、法律的な概念や用語を分かりやすい言葉で語るように工夫する。そういった弁護人の意識やスキルの向上を目的にした研修も行っています。

依頼者それぞれに合ったアプローチで。

被告人の中には精神障がいを抱えている方もいます。そういった依頼者は、社会の仕組みの認識も違うんですね。アスペルガー障がいの方が相手であれば、「多数派の人はこう考えるんだけど、あなたはこう考える。だから今、摩擦が生じている。例えばこんなふうにフォローしてみたらどうですか?」とか、色々なやり方で関わっていく必要があります。元々、人間の心理に興味があるので苦にはなりません。そういう方や精神科医の先生とお話しするのはすごく好きです。

なにより法廷は楽しい場所。

やっぱり法廷に立つのは楽しいです。もちろん最終的には被告人の意見が大切なのですけれど、言葉ひとつ取っても、こっちの方が伝わるかな?という判断を瞬時にしなくてはいけない。その研ぎ澄まされた感覚、心地いい緊張感が法廷にはあります。被告人や証人の話をこちらから聴く時は黒子に徹して、上手に言葉を引き出していく。うまくいくと、聴き手に証人の物語がぐんぐん入っていくのが分かるんです。そういう法廷の一体感が生まれた時は大きなやりがいを感じますね。

それぞれのMISSION

企業支援で社会に貢献。 武藤 佳昭弁護士のMISSION 世界で勝負する日本企業をサポート。

渉外企業法務に力を入れています。国際的な企業活動や海外での事業活動に伴って発生する、二国間あるいは多国間の法律問題への助言、紛争処理を得意にしています。もちろん紛争にならないうちに解決することが最も喜ばれることです。膨大な手間とコストのかかる国際訴訟や海外仲裁になってしまう前に、話し合いや交渉によって無事解決に導くことができた時には大きなやりがいを感じますね。

女性や高齢者の救済で社会に貢献。 池田 桂子弁護士のMISSION 弁護士の助けが必要な分野がまだある。

DVやストーカーといった女性の問題や、高齢者が抱える問題に深く携わっています。90年代、どちらの分野も、法曹がまだ本格的に関わっていない分野でした。研究者やカウンセラーの方から、法律家の手助けが必要だという声をいただき取り組み始めたんです。当事者の方々は自分の問題であっても声を上げることが難しい。だからこそ依頼者の抱えている課題を共有し解決できるよう日々尽力しています。

障がい者弁護で社会に貢献。 若林 亮弁護士のMISSION 同じ聴覚障がい者の方々の力に。

私には重度の聴覚障がいがあり、手話でコミュニケーションを取っています。手話のみでやりとりできる弁護士は日本ではごく少数。同じように聴覚障がいのある方からの法律相談や依頼も積極的にお受けするようにしています。不安そうにしていた依頼者の方が、少しずつ笑顔になっていくととても嬉しいものです。その瞬間のために、手話通訳士と二人三脚で頑張っています。

人権救済で社会に貢献。 澤口 実弁護士のMISSION 受刑者にも、等しく人権を。

企業法務の傍ら、プロボノ活動と呼ばれるボランティアで行う法律家活動にも力を入れています。具体的には、刑事施設に収容された方(受刑者)の人権問題に関わっています。2001年に起きた名古屋刑務所事件(受刑者が刑務官から暴行されて死亡した事件)をきっかけに取り組むようになりました。刑事施設の事情も理解しつつ現実的な解決を図らなければならないので困難の連続ですが、使命感をもって尽力しています。