企業内弁護士 Interview 04

三井物産株式会社(東京都)、総合商社・東証一部上場・従業員数 5,000名以上、法務部EMEA・CIS法務室 マネージャー 朝倉 亮弁護士 (64期)

企業様の声へ

ビジネスに近いところで関われる等、思った以上に自分が求めていたことができていると感じています。

まずは三井物産に入社されるまでの経歴と現在の担当業務を教えてください。

2008年に大学(法学部)を卒業した後、法科大学院に入学。司法試験に合格した後、2011年12月に司法修習を終えました。
2012年1月、法律事務所に入り、約2年間M&Aやプロジェクトファイナンスに携わった後、2014年1月に三井物産に入社しました。
三井物産の法務部は、地域毎に担当室が分かれていますが、現在は、ヨーロッパ、中東、アフリカ、ロシア等CIS地域の案件を担当しています。

 

 

なぜ企業内弁護士になろうと思われたのでしょうか。

1つは、法律事務所で働く中で、現場により近いところで仕事をしたいと感じたという点です。事務所で働いている時は、例えば大規模のM&A等においては、若いアソシエイトでは直接お客様とやり取りする機会が少なく、また、外部アドバイザーとしての関与という形式のため、最終的にそのビジネスがどうなったか、そのビジネスが社会でどのような役割を担ったか等の結果までは見られないことが多かったので、この点を見たかったというのが1つの理由です。

2つ目の理由は、海外プロジェクトに関わりたいと思ったからです。私の場合、法律事務所で働く中では、国内案件において、日本の弁護士として、日本法について聞かれることがほとんどでしたが、日本法にとらわれず、新興国等での海外案件にも主体的に関与したいと思っていました。

3つ目の理由は、三井物産のビジネス自体に興味があったということです。商社のビジネス一般に興味を持っておりましたし、三井物産については、メキシコの水道プラント等のインフラ事業やメディカルヘルスケア事業等、人々の生活を支える事業に非常に興味を抱いていました。当社のHPを見たり、既に当社で働いていた友人に話を聞いたりして興味を深めていきました。

司法試験に合格した段階でも、企業内弁護士という働き方については認識していましたが、法律事務所ではインターン等の機会があったこともあり、所属している弁護士の方々や業務内容につき具体的なイメージを掴むことができていたので、当時は自然に法律事務所を選択していました。

 

 

どのような業務を行っていますか。

化学品工場の運営検討や、LNG生産等のエネルギー関係、生活資材事業等を担当しています。

 

 

具体的にプロジェクトにはどのように関わるのでしょうか。

基本的にプロジェクトの主管は営業部で、営業部が取引先との交渉を行いますが、そこに法務・財務・会計等各々の専門性を有するメンバーが入ります。法務部としては現地の法令調査や株式譲渡契約等の契約検討及び交渉サポート、また現地の弁護士とのやり取りの窓口を担います。時には、営業部と一緒に出張して取引先と交渉することもありますし、プロジェクトスキームの検討など案件の初期段階からチームに入ることもあります。また、営業部と一体となって案件を推進する一方で、会社としての意思決定の観点から、案件の審査・審議を行う場合もあります。

 

 

海外出張は多いのでしょうか。

案件の状況によりますが、法務部のメンバーは少なくとも1人は海外に出張しているような状況が続きます。
私もまだ入社して1年程ですが、現地の法律事務所の開拓や、海外オフィスのコンプライアンスセミナーの実施のために海外に出張しました。
出張期間は大体1週間、長くて2週間程です。契約交渉が多いため、現地で内部関係者の打合せをした後に契約交渉の場に赴き、その結果を持ち帰って再度内部検討を行い、契約という流れが一般的で、契約交渉自体に要するのは3~4日というイメージでしょうか。

 

 

弁護士であることによってどのようなメリットがあるでしょうか。

取引先から一定の信頼を得られるという点があると思います。また、日本組織内弁護士協会に入会していますので、そういった弁護士同士のネットワークも活かしていきたいと思っています。

 

 

企業内弁護士になるにあたり、どのようなツールを活用されましたか。

私の場合は珍しい例かと思いますが、三井物産のみに就職活動をしていましたので、当社のHPを見て応募しました。

 

 

実際に三井物産で働いてみて、良い面・悪い面、それぞれギャップはありましたか。

プラス面で申し上げると、海外案件に携わることや営業に近いところで働く等、思った以上に自分が求めていた要素が満たされている点です。
マイナス面でいえば、会社で働いたことがありませんでしたので、法律事務所とは全く異なるシステムに慣れることに時間がかかったというところでしょうか。

 

 

一般論として、企業内弁護士に向いている方はどのような人だと思いますか。

会社によって異なるのではないかと思いますが、当社については、弁護士としての資格を有しながらも、ビジネスパーソンとして、会社の利益の最大化に貢献するマインドを持てるかどうか、また、単なる法的アドバイスを行うだけでなく、案件のチームメンバーとしてhands-onで案件をつくりあげていくことに面白みを感じるかどうか、このあたりがポイントではないでしょうか。

 

 

企業内弁護士として働いてみて、法科大学院や司法修習で学んだことや法律事務所で執務した経験はどのように活かされていますか。

現在担当している海外案件においても、海外の法制度の調査等の際に、法科大学院や司法修習を通じて日本の法制度や裁判制度について学んだ知識が、一つの物差しとして役立っていると思います。また、法科大学院、司法修習いずれについても、論理構成力等の基礎力を培う場になったと思います。
法律事務所時代の経験も、M&Aのデューデリジェンスでの留意点、プロジェクトファイナンスの基礎等が、現在の案件検討の際に直接活きていると思います。

 

 

やはり英語力は必要なのでしょうか。

現在担当している案件については、案件のベースは英語であることがほとんどで、海外の弁護士とのやり取りも基本的に英語で行われますので、相応の英語力が求められると思います。仕事で英語に触れる機会は圧倒的に増えましたし、もともと英語が好きでしたので、入社してからは仕事外でも勉強を続けています。

 

 

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