採用企業 Interview 05

「ソフトバンクグループ株式会社(東京都)、情報通信業・東証一部上場・従業員数約200名(単体)、執行役員 法務部長 須崎將人様、企業内弁護士8名(うち、グループ子会社出向者3名)」インタビュー

弁護士の声へ

企業における法務の役割として、経営に対してのアドバイザリー機能と共に牽制機能があります。後者に関しては、コンプライアンスの徹底が大事です。法務部員は、時には体を張って会社の誤りを止めなくてはならないこともあり、このようなストレスの高い業務を担える素質と志を共に有している人材を学卒者から採用するのは容易ではないと考え、弁護士の採用を始めました。

まずは御社で弁護士が業務を行っている部署について教えてください。

法務部門に複数名弁護士が所属しています。法務部門20名(外資系法律事務所からの出向者2名、グループ子会社への出向者3名を含む)の部員のうち、日本の資格を有する弁護士は8名所属(うち、グループ子会社出向者3名)しています。

 

 

企業内弁護士はどのような業務を担当されていますか。

個別の案件に関しては、法的分析、契約交渉、契約書作成等のほか、社外弁護士などの外部専門家の起用やその管理、法令遵守の徹底及び関連部門との連携によるリスクマネジメント等幅広い業務を担っています。
また、会社経営全般に係わる業務として、法的リスクを含む諸々のリスク予防や戦略的なアドバイス、コンプライアンスの観点からの体制構築、内部通報対応、グループ会社管理や内部統制に係わる提言や提案にも関わっています。

 

 

どのようなきっかけで弁護士を採用されようとお考えになったのでしょうか。

当社の法務部門を強化するにあたり、法律的なものの考え方がしっかりしていて且つビジネスにも興味を持てる、好奇心と探究心のある法務の人材を育成しようと考えていました。そんな中、新司法試験制度ができたことから、司法修習生の採用活動を始めました。長期的な視点からは、会社の法務部の役割としてガバナンスやコンプライアンスに係る分野が重要になってきていますが、コンプライアンスに関しては、時には職を賭して経営側に積極的に提言していかなければならない局面もあり、それができるのは有資格者ではないかとも考えました。

 

 

差し支えなければ、弁護士会費の負担や待遇について教えてください。

弁護士会費は、通常会費、特別会費、公益活動義務違反課徴金いのいずれも会社が負担しています。他方で、企業法務に係る若い弁護士が増えているなか、依然としてそれぞれの弁護士会でのセミナー等に企業法務に係るものが少ないのが残念です。企業法務を担う若手の教育を弁護士会としても検討する時期に来ているように思います。
弁護士の待遇は、一般の従業員と同様で、給与についても、中途採用の場合や弁護士会費の支払いを除いて、基本的には同年代の他の従業員と同等です。

 

 

弁護士会の研修や公益活動への参加は認められていますか。

研修、委員会活動、その他公益活動については、基本的には業務に支障のない範囲内で参加することを認めています。

 

 

具体的な採用活動についてお伺いします。採用の際にどのようなツールを活用されていますか。

現在は、日弁連の「ひまわり求人求職ナビ」や、東京三会の就職合同説明会を利用しています。もっとも、現状他社と比較して、決して積極的な採用活動とは言えないので、今後は見直す方向で検討しています。

 

 

入社後の研修は実施されていますか。

司法修習後すぐに入社する方については、最低でも最初の1~2年間は実務のトレーニングが必要です。基本的にはOJTがベースですが、同時に、会社法、金商法、独禁法、知財法など特に企業法務で頻繁に扱う法分野について、大手の法律事務所ご協力のもと、年間を通じて個別指導や社内研修を実施しています。若手の弁護士を対象としたプログラムだけではなく、中堅や他部門の担当者にも役に立つようなものや、法務部全体で参加するセミナーもあります。また、当社では業務を行うに当たり英語に接する機会が多いため、社内にいる外国の弁護士が講師となった英米法契約に関するセミナーや社外の弁護士による英文契約書の書き方などのセミナーも実施し、実践的な英語力強化にも力を入れています。

 

 

今後、企業内弁護士に期待することをお聞かせください。

法務部門は、契約交渉や現場でのトラブルの相談等を通して、現場での問題をよく知ることができる立場にいます。それによって、企業の業務に内在する問題を、適格かつ即時に把握することができます。そうした知見を基に、企業全体のリスクコントロールやコンプライアンスについてきちんと対応し、ビジネス側や経営側に提言できるような人材に育ってもらいたいと思っています。
また、当社の法務部員は、新しいビジネスモデルや法律の新たな分野に関して、会社として積極的にパブリックオピニオンを示せるような存在になってもらいたいです。過去にも社内の法務部員のメンバーが外部の弁護士や研究者と一緒に勉強会を実施し、その研究成果を出版という形で発表してきましたが、こうした研究会は今後も継続していきたいと考えています。そうした研究会のコアのメンバーとして企業内弁護士には活躍してもらいたいと思っています。

 

 

企業内弁護士を目指す人に求めることは何でしょうか。

最近は、企業法務に興味がある人が昔より増えているという印象ですが、実際に企業法務が何を必要として、そこで弁護士としてどういう役割を果たしたいかという点について、自分の意見を持っている方がまだ少ないように思います。企業側のアピール不足もあるのかも知れませんが、もっと企業法務について積極的に知る努力をしてもらえればと思います。
また、弁護士は法律の専門家ですが、採用側は、弁護士としての能力だけではなく、そもそもの仕事に対する考え方やコミュニケーション能力など、組織人としての能力を見ていることも忘れないでほしいと思います。

 

 

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