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ルールってなぁに? もっと知りたい!弁護士のこと どうすれば弁護士になれるの? 裁判ってなぁに? 弁護士はどんな仕事をしているの?

ルールってなぁに?

どうしてルールがあるの?

ジャフバくん みなさんの周りには、スポーツのルールや交通ルールなど、さまざまなルールがあります。法律も、こうしたルールのひとつです。
 でも、そもそも、なぜルールはあるのでしょうか?

 なぜルールがあるのか、を考えるには、逆に、もしルールがなかったらどうなるか、を考えてみるとよいです。
 もし、赤信号や青信号がなくなってしまったら、いつ道路をわたっていいか分からなくなってしまいます。また、もしサッカーに「レッドカード」や「イエローカード」がなかったら、けが人が続出するでしょう。そう考えると、人々が安全で平和に暮らしていくためには、やはりルールが必要だ、ということがわかってきます。

 では、これまた逆に、何もかもが、ルールで決まっていたらどうでしょうか。
 あなたの寝る時間、起きる時間、休みの日のスケジュール、その日に着る洋服…などなど、すべてが決められてしまっているとしたら、とてもきゅうくつだし、不自由ですよね。また、ルールが多くなると、それを覚えるのも大変です。そう考えていくと、ルールは多ければよいというわけではない、ということもわかってくるはずです。

ルールはどうやって決めるの?

 では、ルールはどのようにして決めたらよいでしょうか。
 ここでは、教室のそうじ当番を例に考えてみましょう。まずそもそも、教室のそうじ当番は本当に必要か、というところから考えてみましょう。もしそうじをなくせば、楽にはなるでしょうが、やはり、ゴミだらけの教室で過ごすのは居心地が悪いですし、衛生上もよくありません。そうすると、やはり、だれかがそうじをしなければならないということになります。ですから、やはりそうじ当番は必要、ということになるでしょう。

 では、そうじ当番はどうやって決めればよいでしょうか。
 ここで、くじ引きで決める、という方法を考えてみましょう。この方法であれば、必ずだれかを当番にすることができます。しかし、運・不運に左右されますので、運悪く、毎日のようにそうじ当番になる人が出てくる半面、ほとんどそうじ当番にならない人も出てくるでしょう。しかし、このような決め方は、不公平ですから、多くの人は、これでは納得しないはずです。だからこそ、班ごとに、とか、列ごとに、とか、みんなが順番にそうじを担当するようにそうじ当番を決めていることが多いのです。

 では、そうじ当番をさぼった人がいるときは、どうすればよいでしょうか。
 1度でもさぼったら、その後1年間、ずっとそうじ当番をしなければならない、というルールにするのはどうでしょう?これは、少し重すぎるように感じるかもしれません。しかし、1回さぼった人は、2回分のそうじをする、というルールならば、悪くないようにも思います。こうした問題に正解はありませんから、みんなで意見を出し合い、話し合って、適切(てきせつ)なルールを決めていけばよいのです。

 では、いくら話し合っても意見がまとまらなかったら、どうすればよいでしょうか。こういう場合、最後には、多数決で決めるということになるはずです。実は、これが、「民主主義」という考え方なのです。

法律ってなぁに?

ノート 法律は、国のルールです。ここでいう国とは、国民一人ひとりがまとまった「人の集まり」を意味します。法律も、国民みんなの意見に基づいて決められているのです。
 そうはいっても、みなさんのお父さん・お母さんが、直接、法律を作る話し合いに参加しているわけではありません。国民みんなが話し合いに参加するというのは、あまりにも人数が多くなってしまい、難しいです。
 そこで、みなさんのお父さん・お母さんは、選挙を通じて、自分の代わりに法律を作る話し合いに参加してくれる国会議員を選んでいます。そして、国民の代表者である国会議員が集まって、国会という場で話し合いをし、多数決を用いて、法律というルールを定めているのです。