公設事務所Q&A

日弁連が弁護士過疎地に設置を進めている公設事務所について、Q&A形式で説明します。


Q.公設事務所とは、どのような法律事務所ですか。

A.弁護士過疎の解消のために、日弁連や地元弁護士会、弁護士会連合会からの支援(日弁連ひまわり基金からの経済的支援や支援委員会による支援等)を受けて運営される法律事務所です。

 

Q.公設事務所の弁護士にはどのような義務が課せられるのですか。

A.当番弁護士、国選弁護、法律扶助、法律相談等の公益的な活動を行うことを条件としていますが、これは、地元弁護士会の通常の会員と同程度にすぎません。地元の弁護士会の会務については、地元と協議することになりますが、公設事務所は交通の不便なところに設置されますので、多大な会務活動が要求されることはないでしょう。その他に、公設事務所支援委員会に出席して運営状況を報告する義務、会計報告の義務があります。

 

Q.公設事務所にはどのような経済的支援がなされるのでしょうか。

A.経済的支援の主なものは、開設費の援助と運営費の援助です。開設費援助は、500万 円までの範囲で、公設事務所を開設するために実際に支出された費用が援助されます。運営費援助は、公設事務所の運営経費に720万円(公設事務所弁護士の年間保障所 得額)を加えた額に実際の収入が満たない場合に、その不足分の範囲内で援助されます。運営費援助の上限は原則1000万円ですが、事情により1200万円まで認められます。こ の他、支援委員会に出席する際の交通費・宿泊費や、研修に参加する際の交通費・宿泊費も援助されます。

 

Q.その他にはどのような援助があるのですか。

A.公設事務所毎に、公設事務所支援委員会が設けられ、運営上の問題等について協議することになりますし、地元単位会で担当の弁護士を決めて地元の事情や事件処理について相談できるようにしています。

 

Q.任期はありますか。また、再任はできますか。

A.公設事務所により異なりますが、2年ないし3年の任期を設けています。 これは公設事務所に応募しやすくするためであり、再任は可能です。

 

Q.任期満了後、現地で開業したいと考えた場合に従前の事務所を引き続き使うことはできますか。

A.可能です。具体的には、支援委員会と相談して決めることになります。但し、事務所の名称は、従前の公設事務所の名称と紛らわしくないものに変更 して頂くことになります。

 

Q.公設事務所弁護士は、どのような手続、基準で選ばれるのですか。

A.公設事務所弁護士は、各地域で、随時募集しています。(募集地域は、「弁護士募集中!公設事務所」をご覧下さい。)応募があると、公設事務所ごとに組織された支援委員会が随時開かれ、公設事務所弁護士を選定します。また、選定基準は、各支援委員会で定めることになっていますが、公設事務所弁護士応募申込書の提出日現在において満67歳未満であること、民事及び刑事の訴訟実務経験並びに多重債務者の債務整理事件(自己破産、任意整理)処理の経験を有すること、所属弁護士会の推薦があること等が必要とされることが多くなっています。

 

Q.所属弁護士会の推薦については、どのような事項が考慮されるのでしょうか?

A.弁護士会が推薦するに際して考慮するのは、一般的には、応募動機や公益的活動(国選弁護、当番弁護、法律扶助等)の受任状況、会務活動の経歴、懲戒処分歴等です。