法教育シンポジウム in KANAGAWA報告

2005年5月21日、横浜市教育文化ホールにおいて、日弁連、関東弁護士会連合会、横浜弁護士会の主催で、法教育をテーマとするシンポジウムが行われた。


シンポジウム写真1
シンポジウム写真2

会場には、弁護士の他、教育委員会委員、教師など多数の教育関係者が来場し、400名を超える盛会であった。法務省の法教育研究会座長を務めた土井真一教授(京都大学大学院)の基調講演の後、全国の弁護士会の取り組みや2004年度に実施したアメリカ視察について報告があり、続いて横浜市内の中学校で実施された授業の様子がビデオで上映された。「ルール作り」をテーマに、近所のカラオケボックスの騒音や酔っぱらい対策について、生徒がグループに分かれてロールプレイしたもので、どの生徒も大変活発な意見を述べていた。


シンポジウム写真3
シンポジウム写真4

最後に、文部科学省、教育委員会教師、弁護士の各立場から、法教育の意義と今後の展開について活発なパネルディスカッションが行われた。また横浜弁護士会の取り組みが紹介され、教育委員会や現場の教師との連携が順調に進んでいることがうかがわれた。


日弁連でも、2003年に「市民のための法教育委員会」が設置され、法教育の啓蒙や調査に取り組んできている。法曹界や教育界においても、法教育の意義や必要性について徐々に認識が広まりつつあり、法教育の具体的な手法や教育現場での実施について踏み込んだ検討が必要な時期に差し掛かっている。


シンポジウム写真5
今回のシンポジウムは、国の取り組みも出そろい、また弁護士会の態勢準備も進む中、次のステージにつなげる、いわば第一幕の「中締め」として大変大きな意義を持つものであり、今後の可能性を期待させるものであった。


市民のための法教育委員会 委員
宮島 繁成