空襲等民間戦災障害者に対する特別給付金の支給等に関する法律の早期制定を求める会長談話

 

太平洋戦争において、空襲や艦砲射撃あるいは沖縄地上戦により被害を受けた一般戦災者については、戦後72年を経た現在まで、何らの援護の措置も講じられていない。国の戦争行為の遂行によって生じた被害であることに鑑みれば、国が何らかの補償措置を行う責務があるといえる。また、軍人・軍属等に限定された援護法が制定されていながら一般戦災者に対する措置がないことは、法の下の平等にも反する。


この間、当連合会は、1975年に開催した人権擁護大会において、上記のような理由から、民間戦災者に対する援護法制定に関する決議を採択し、2015年には、内閣総理大臣等に対して空襲被害者等援護法の制定を求める要望書を提出した。しかし、現在に至るまでこのような法律は制定されないままである。


このような状況下、超党派の国会議員で構成される空襲議員連盟は、2017年4月27日、空襲等民間戦災障害者に対する特別給付金の支給等に関する法律(仮称)の骨子素案を公表した。同案は、空襲等による負傷者のうち後遺症のある者に対して50万円の特別給付金を支給しようとするものである。しかし、この骨子素案も、その後の国会情勢等により、上程すらされないままである。


生存している一般戦災者は既に相当高齢に達していることに鑑みれば、これらの人々に対する援護の措置は一刻の猶予もできないことは明らかである。


そこで、当連合会は、本日召集された第196回通常国会において、速やかに上記骨子素案に基づく法律案が上程され成立することを求める。


  2018年(平成30年)1月22日

日本弁護士連合会      

 会長 中本 和洋