裁判所法の一部を改正する法律の成立に当たっての会長声明

 


本日、平成29年度以降に採用される司法修習生に新たな給付型の経済的支援を行う「裁判所法の一部を改正する法律」が、政府提案のとおり可決され成立した。本日まで多大なる御協力をいただいた市民団体、消費者団体、労働団体による「司法修習生に対する給与の支給継続を求める市民連絡会」や法科大学院生、司法修習生、若手弁護士らによる「ビギナーズ・ネット」、法改正の成立に並々ならぬ御尽力をいただいた各政党・国会議員の方々、法務省、最高裁判所等関係諸機関の皆様、更にはこれまで御支援をいただいた諸団体並びに市民の方々に心から感謝申し上げる。


今回の法改正は、法曹養成課程における経済的負担の重さが法曹への道を断念させる一因となっていることに鑑み、司法修習生に対して修習給付金等を支給する制度を創設することにより、法曹となる人材の確保の推進等を図る、というものであり、法曹養成制度の改革にとって前進である。


当連合会は、改正法に基づく新たな制度の円滑な実施に最大限の協力をするとともにその継続的かつ安定的な運用を図り、安心して修習に専念できる環境整備を更に進めることにより、一人でも多くの志ある若者が法曹の道を志望することにつながるよう引き続き取り組む。加えて、今後とも、若手法曹と共に、弁護士法第1条に定められた弁護士の使命を果たしていく。


他方、この法案の審議の過程において、平成23年11月から平成28年11月までに司法修習生に採用されたいわゆる谷間世代の者の経済的負担が改正法施行後に司法修習生に採用された者に比して重くなる、ということについて、指摘がなされ、何らかの措置を講ずべきであるとの意見もあった。当連合会としては、これらの指摘・意見及び谷間世代の声を受け止め、谷間世代の者がその経済的負担等によって法曹としての活動に支障が生じることがないよう、力を尽くす。


当連合会は、法曹養成制度の改革について、引き続き関係諸機関と連携し、取り組む所存である。




  2017年(平成29年)4月19日

日本弁護士連合会      

 会長 中本 和洋