精神障がいのある人の速やかな雇用義務化を求める会長声明

 

障がいのある人の雇用問題に関し、労働政策審議会は本年3月21日、精神障がいのある人を雇用義務の対象とした「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案要綱案」(以下「要綱案」という。)について、本要綱案を「おおむね妥当と認める」との答申を厚生労働大臣に行った。本答申を受け、改正法案が、今後、今国会に提出される予定である。



しかし、今回の要綱案では、改正の施行日は5年後の平成30年4月1日とし、また、障害者雇用率及び基準雇用率については、「この法律の施行日から起算して5年を経過する日までの間」として、政令で定めるものとなっている。義務化の実施には一定程度の時間を要するとはいえ、今回の要綱案では、精神障がいのある人が雇用義務化の対象となるのは5年後である。



障がいのある人の雇用問題については、身体障がいのある人については1976年(昭和51年)の改正で、知的障がいのある人については1997年(平成9年)の改正で、それぞれ雇用義務化の対象となったが、精神障がいのある人については雇用義務化の対象から外されていた。しかし、ハローワークで求職活動を行ったり、企業において働いている精神障がいのある人の数が増加したこともあり、雇用環境の更なる整備を図りつつ、精神障がいのある人を雇用義務の対象とすることが求められ、今回の改正で初めて対象となった。



精神障がいのある人も含め、障がいのある人が社会に参加するためには、労働・雇用の機会の確保は不可欠である。当連合会は、政府に対し、精神障がいのある人の雇用義務化を実効性のあるものとして速やかに実施すべく、雇用環境の整備の促進を図るとともに、改正の施行日及び政令の制定時期を早めるよう強く求めるものである。



当連合会は、精神障がいのある人を含め、障がいのある人の労働・雇用の機会の確立のため全力を注ぐ所存である。

 

2013年(平成25年)4月12日

日本弁護士連合会
会長 山岸 憲司

 

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