首相靖国参拝についての会長談話

8月13日、小泉内閣総理大臣が靖国神社に参拝したことは、誠に遺憾である。


参拝の日を8月15日から8月13日に変更し、参拝の形式が簡略化されているが、これは内外の厳しい批判に配慮したものと思われるものの、現に内閣総理大臣たる地位にある者が宗教法人である靖国神社を参拝することは、我が国憲法の拠って立つ政教分離の原則に反し、憲法20条3項に反する違憲の疑いがあり、また日本国憲法がその出発点と定めた恒久平和主義に反し、過般の戦争への反省を忘れかねない行為である。


今後二度とかかる憲法違反の疑いのある行為を繰り返すことのないよう、強く求める。


2001年(平成13年)8月14日


日本弁護士連合会
会長 久保井 一匡