暴力団追放運動の住民リーダーに対する暴力事件について

1991年3月12日午後5時すぎ静岡県浜松市海老塚で、暴力団一力一家組事務所追放運動の住民リーダー水野栄市郎氏が、何者かにより鋭利な刃物によって顔面に30数針の縫合を要する重傷を負わせられた。法治国家であるまじき暴挙であり、かかる事態は断じて許すことのできないものである。


警察当局は、ただちに海老塚地区に警察官派出所を設置し、パトロールを強化するなど事件再発の防止のために万全の対策を講じ、至急捜査のうえ早期に犯人を検挙し、事件の背景、動機、目的などを明かにするとともに、これが暴力団組事務所追放運動に対する妨害であることが判明したときは、犯人のみならずその背後にあって犯行を使嗾したものをふくめて厳重に処罰するよう要請する。


1991年(平成3年)3月14日


日本弁護士連合会
会長 中坊公平