公正取引委員会「独占禁止法研究会報告書」のうち、「第3-14(新制度の下での手続保障)」に対する意見書

 

2017年6月15日
日本弁護士連合会

 

本意見書について

公正取引委員会に設置されている独占禁止法研究会が取りまとめた「独占禁止法研究会報告書」が、2017年4月25日付けで公表されたことを受け、今後の制度改正案等の検討のための意見募集がなされました。


そこで、日弁連は、これまでも独占禁止法審査手続における適正手続の保障について意見を表明していることから、この意見募集に対して2017年6月15日付けで意見を取りまとめ、同年6月21日付けで公正取引委員会に提出いたしました。

 

本意見書の趣旨

本報告書は、裁量型課徴金制度下での手続保障について、①事前手続については、現行の意見聴取手続を見直す必要はないとし、②弁護士と依頼者の間のコミュニケーションについて依頼者が調査当局に対する開示を拒むこと等ができるいわゆる「秘匿特権」については、新たな課徴金減免制度の利用に係るものに限定して、証拠隠滅等の弊害防止措置を併せて整備することを前提に、運用において秘匿特権に配慮することが適当であるとするにとどまり、③供述録取手続における防御権については、拡充の必要がないとするが、以下のとおり、いずれも不適切・不十分である。


1 事前手続については、証拠・供述調書の閲覧・謄写の範囲の拡大、意見聴取官の報告書の作成義務付け、全陳述記載の義務付け等見直しを行うべきである。


2 秘匿特権(依頼者と弁護士との間の通信秘密保護制度)については、単に運用において配慮するだけでは不十分であり、開示拒絶権の範囲に入るかどうかの判断手続を併せて導入することを前提とし、新制度の利用に係るものに限定せず、独占禁止法調査手続全般について法的根拠に基づく制度によって明確化すべきである。


3 供述録取手続については、弁護士の立会権を明確化すべきである。


本意見で言及している過去の関連意見

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