「知的財産推進計画2017」策定に係る検討課題に関する意見書

 

2017年2月16日
日本弁護士連合会

  

本意見書について

政府の知的財産戦略本部では、毎年、その行動計画である「知的財産推進計画」を取りまとめており、現在、2017年度の計画策定に向けて検討されています。特に、昨年6月の「知的財産推進計画2016」で重点項目として掲げられた「デジタル・ネットワーク化に対応した次世代知財システムの構築」に関連して、同本部に「新たな情報財検討委員会」が設置され、IoT等で大量に蓄積されるデジタルデータ及び人工知能(AI)による自律的な創作物等の新たな情報財の保護・利活用の在り方等が議論されています。また、同じく重点項目として掲げられた「地方、中小企業、農林水産分野等における知財戦略の推進」については、同本部の「産業財産権分野会合」において議論され、農林水産分野における知的財産戦略等の検討が進んでいます。

 

この度、同本部での「知的財産推進計画2017」の策定に向けた検討を本格化させるに当たり、「知的財産推進計画2016」について見直すべき点や新たに盛り込むべき政策事項等についての意見公募が行われました。

 

日本弁護士連合会は2017年2月16日付けでこれに対する意見書を取りまとめ、同日付けで内閣府知的財産戦略推進事務局に提出しました。

 

本意見書の趣旨

1 新たな情報財の創出を積極的に促進し、かつ、これを可能とするための制度設計を急ぐべきであるとの観点から、「知的財産推進計画2017」策定に当たっては、

①新たな情報財の生成・利活用の各場面において現行法解釈上疑義が生じる可能性がある行為の適法性を明確化するために必要な施策(必要に応じて法改正を含む。)を行うとともに、②学習済みモデルや人工知能(AI)生成物の法的保護の在り方について具体的な方向性を示すべく、速やかに一定の結論を得るよう、引き続き検討すべきである。

 

2 我が国の農林水産事業の発展のためには、農林水産事業に関する知的財産(以下「農林水産知財」という。)が不可欠であるため、「知的財産推進計画2017」策定に当たっては、①農林水産知財における、既存の各種知的財産法制間の制度上の不備・実務的事情の有無の検証、及び横断的に見て矛盾のない法制度の整備、②農林水産知財における各所管省庁の連携による一層の啓発・制度周知及び全国的な専門家による相談体制の整備、③戦略的輸出産品としての農林水産品の展開を図るためのエンフォースメントまで見据えた省庁横断的な外国の法整備支援、をそれぞれ検討すべきである。

 

(※本文はPDFファイルをご覧ください)