「文化審議会著作権分科会出版関連小委員会中間まとめ」に対する意見書

 

 

2013年10月23日
日本弁護士連合会


 

本意見書について

2013年9月に文化審議会著作権分科会出版関連小委員会が取りまとめた「中間まとめ」に対し、当連合会は2013年10月23日付けで意見書を取りまとめ、文化庁に提出しました。


本意見書の趣旨

1 出版者への権利付与等についての方策(「中間まとめ」第3章)
我が国における電子書籍の流通と利用の円滑化及びインターネット上の海賊版に対する方策を講じ、我が国の電子書籍市場が健全に発展するために、出版者への権利付与等を行うこと並びにその方策として、新たに電子書籍に対応した出版権を創設することについて賛成する。

 

2 電子書籍に対応した出版権の主体の在り方(「中間まとめ」第4章第2節1、2)
電子書籍に対応した出版権の主体を、現行の出版権を有している出版者に限らず、著作物を電子書籍として電子出版することを引き受ける者(電子出版のみを行う者を含む。)とすることに賛成する。

 

3 電子書籍に対応した出版権の客体の在り方(「中間まとめ」第4章第2節3)
電子書籍に対応した出版権の客体を、現行の出版権の対象となっている文書又は図画に相当するものとすることに賛成する。

 

4 電子書籍に対応した出版権に係る権利の内容の在り方(「中間まとめ」第4章第3節1、2)
電子書籍に対応した出版権に係る権利の内容を、電子書籍の作成等に必要な範囲での複製権及び公衆送信権とすることに賛成する。

 

5 「特定の版面」に対象を限定した権利の付与の是非(「中間まとめ」第4章第3節3)
「特定の版面」に対象を限定した権利を法制化しないことに賛成する。

 

6 出版権者による再許諾、電子出版の義務・消滅請求について、その他(「中間まとめ」第4章第4節、第5節、第6節)
・電子書籍の流通と利用促進の観点から、電子書籍に対応した出版権の設定を受けた者は、電子書籍の配信について、著作権者の承諾を得て、第三者に許諾することを認めることに賛成する。
・一定期間内に電子出版する義務、慣行に従い継続して電子出版する義務など電子書籍に対応した出版権の趣旨や性質を踏まえた義務を出版権者に課すことに賛成する。
・現行の出版権と同様、出版権者の義務違反の場合又は著作物の内容が著作者の確信に適合しなくなった場合に、消滅請求を認めることに賛成する。
・現行の出版権と同様、電子書籍に対応した出版権の存続期間は、原則として設定行為(契約)で定め、設定行為に定めがないときは、最初の電子出版後一定期間を経過した日に消滅することに賛成する。
・現行の出版権と同様、電子書籍に対応した出版権についても、電子書籍に対応した出版権の権利内容に合わせて制限規定を整備することに賛成する。
・現行の出版権と同様、電子書籍に対応した出版権についても、対抗要件である登録制度を整備することに賛成する。




 

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