民事訴訟手続における障がいのある当事者に対する合理的配慮についての意見書

 

 

2013年2月15日
日本弁護士連合会


 

本意見書について

日弁連は、「民事訴訟手続における障がいのある当事者に対する合理的配慮についての意見書」を取りまとめ、3月21日付けで内閣総理大臣、最高裁判所長官、法務大臣、衆議院議長及び参議院議長宛てに提出しました。



意見書の趣旨について

民事訴訟手続(行政事件訴訟手続を含む。以下同じ。)における障がいのある当事者の訴訟活動を十全なものとするため、関係各機関に対し、以下の各事項を行うよう求める。


1 国会


(1) 民事訴訟法に、「裁判所の合理的配慮義務」を定める規定を設ける。



(2) 障がいのある訴訟当事者が訴訟手続に関与できないまま判決が確定した場合の救済方法として、かかる場合は民事訴訟法第338条の再審の事由に該当する旨を明記する。



(3) 民事訴訟法に、障がいのある訴訟当事者に対する民事訴訟手続における合理的配慮にかかる費用は国の負担とする旨の規定を設ける(民事訴訟法第61条の訴訟費用に含めないものとする。)。


2 最高裁判所



(1) 最高裁判所規則に、裁判所が行うべき具体的な合理的配慮の規定を設ける。



(2) 裁判官は、個別事件において、訴訟当事者の障がいの特性に応じた合理的配慮を行う。



(3) 最高裁判所は、障がいのある訴訟当事者に対する合理的配慮の内容、実施方法等について、裁判官及び書記官に対する職員研修を充実させる。



3 国及び地方公共団体



国及び地方公共団体は、障がいのある訴訟当事者に対する、点訳サービス、手話通訳者派遣サービス等の情報保障の公的サービスを充実させる。


なお、民事訴訟手続における障がいのある訴訟当事者に対する合理的配慮の具体例としては、本意見書の「第2 意見の理由」の「3 求められる合理的配慮の例」(本意見書12頁)に記載するとおりであるが、関係各機関がとるべき合理的配慮の内容は記載事項に限られるとの趣旨ではなく、民事訴訟手続に関与する関係各機関(特に裁判所職員)は、個別の裁判手続において、当該障がいのある訴訟当事者の個別事情を考慮した適切な対応を臨機応変に行うことが求められる。

 

(※本文はPDFファイルをご覧ください)