少年院法改正要綱素案に関する意見書

2011年12月2日
日本弁護士連合会


意見書について

法務省矯正局は、2011年(平成23年)11月4日に、「少年院法改正要綱素案」に関する意見募集を行いました。


日弁連は、「少年院法改正要綱素案に関する意見書」を同年12月2日付けで取りまとめ、同局に提出しました。

 

意見書の趣旨

要綱素案は、個別の制度的工夫については、法務省の少年矯正を考える有識者会議提言で挙げられていたもの(不服申立制度の整備、第三者機関の設置等)を盛り込もうとしており、この点については評価できる。しかしながら、個別の制度の在り方やその運用の指針となるべき「在院者の成長発達権保障」という点が明確かつ適切に位置付けられていない。要綱素案の書きぶりは、施設側に大きな裁量権があり、被収容者である少年の処遇について、恩恵的・管理的なものとなっている。それでは職員の不適正処遇を防止するための制度的な縛りとしては不十分であり、被収容者である少年が処遇を受ける上で原則として自由である事項を明らかにするとともに、その自由が制限される要件と制限される程度を法文等であらかじめ明確にすることによって、自由の制限が必要な場合に必要な限度でのみ行われるようにすべきである。



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