重大案件に関する国選弁護報酬基準の改善要望書

2008年6月20日
日本弁護士連合会


 

本要望書について

日弁連は、2006年8月23日理事会にて、2009年の被疑者国選の拡大、裁判員裁判の実施をみすえ、国選弁護報酬について、改善の基本方針を別添の通りとりまとめましたが、2008年6月20日理事会では、この基本方針に基づき、重大案件に関する国選弁護報酬について、具体的な基準のあり方に関する改善要望書を改めてとりまとめました。基本方針と重大案件に関する要望書はいずれも関係各機関に提出しております。


基本方針要旨

2006年10月以降、国選弁護報酬は、日本司法支援センターが策定した基準により支払われることとなった。新たな支払基準を定めるにあたっては、(1)基準の明確化、(2)労力比例、の2点が取り入れられたものの、報酬額の水準については従前からの改善が見られず、また、労力を十分に反映するものとはなっていない。


長年、国選弁護は弁護士のボランティア精神に依拠して運営されてきた実態があるが、2009年の被疑者国選の拡大、裁判員裁判の実施に向け、多くの契約弁護士を確保するとともに、刑事弁護に精通した弁護士を育成し、公正な刑事司法を担保するには、弁護人が適切に弁護活動を行うに足りる十分な報酬の確保が必須であり、そのためにも、改めて報酬基準を見直し、適切な弁護報酬を実現することは国の責務といえる。


「適切な弁護報酬」とは、「弁護人が弁護士として事務所経営を維持しながら、適正な弁護活動を行うために必要とされる報酬」であり、最低限の経費(時給換算で8313円。2006年弁護士センサス集計結果による。)の補償はもとより、経営を維持するために必要な収入時間単価(1万5202円。同センサスによる。)の実現を目指していくべきである。


日弁連は、上記の基本姿勢を前提に、適切な弁護報酬の実現に向け、別添の通り、現行の弁護報酬について、基礎報酬、実費、労力加算、成果加算の各点の改善を求める。


重大案件に関する国選弁護報酬基準の改善要望書要旨

特別重大案件については、現行の国選弁護報酬基準では、要件が厳格であるため、該当する事案がごく一部に制限されることや、該当する事案であっても、加算額は通常報酬の50%にとどまり、労力に対して著しく低廉な報酬水準であることなど、問題が大きい。


特別重大案件については、要件を緩和し、対象範囲を拡大して、適正な報酬額に増額する必要がある。


(※本文はPDFファイルをご覧下さい)

※国選弁護報酬改善の基本方針は→こちらをご覧ください。