FATF相互審査に臨む日弁連の基本方針

英語(English)

2007年(平成19年)6月14日
日本弁護士連合会


第1 基本方針

  1. 日本弁護士連合会(以下「当連合会」という。)は、弁護士が採るべき犯罪収益移転防止のための措置として、2007年(平成19年)3月1日の臨時総会で採択した「依頼者の身元確認及び記録保存等に関する規程」に基づいて、本人確認、記録保存その他の犯罪収益の移転防止措置を採ることとしており、これによって、職務の適正の確保を図る。
    当連合会は、FATF(金融活動作業部会)が2007年(平成19年)秋にも予定している日本国に対する相互審査において、上記規程は、疑わしい取引の届出義務を弁護士に課していないが、犯罪収益移転防止のための措置として必要かつ十分なものであること、司法の一翼を担う弁護士に依頼者に関する情報の密告を求める制度は、犯罪収益移転防止という目的に比して弊害が重大で、制度設計のバランスを失するものであり、世界の弁護士がこれに強く反対しているものであることを十分に説明し主張する。


  2. 当連合会は、日本政府に対して、上記相互審査において、2007年(平成19年)3月に成立した「犯罪による収益の移転防止に関する法律」において、弁護士による顧客の本人確認及び取引記録の保存については、当連合会の会則で定めるところによるものとしたこと、疑わしい取引の届出義務は弁護士には課さないものとされていること、このような措置によって十分犯罪収益の移転の防止というFATF勧告の目的は満たされていることを説明し主張するよう強く求める。


  3. 当連合会は、世界の他の弁護士会とも連携し、FATFに対して、弁護士に対して疑わしい取引の届出義務を課すことが弁護士の基本的職務と両立しないことを根気強く説明し、このFATF勧告の内容そのものの見直しを強く求める。

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