未決拘禁者の処遇等に関する有識者会議における議事の公開について(要望)

2005年12月5日


 

未決拘禁者の処遇等に関する有識者会議 御中


日本弁護士連合会
会長 梶谷 剛


 

未決拘禁者の処遇等に関する有識者会議における議事の公開について(要望)


 


今般、未決拘禁者の処遇等に関する有識者会議が設置され、未決拘禁制度に関する改革への取り組みが行われることに、心より敬意を表します。


つきましては、会議開催に臨み、以下の点につき、格段のご配慮をいただきたく、要望いたします。



1.要望の趣旨


(1)議事内容の公開については、事後の議事録公開、記者発表にとどまらず、少なくとも報道関係者及び法曹関係者の傍聴を認めていただくこと。


(2)同室での傍聴が困難な場合には、行刑改革会議において実施されたと同様に、別室に設置したモニターによる報道関係者への公開を行っていただくこと。


(3)議事録は、顕名としていただくこと。


2.要望の理由


未決拘禁制度に関する今次改革は、まさに100年ぶりのものであり、21世紀の我が国の未決拘禁制度を方向づける重要なものです。


したがって、法曹関係者のみならず、研究者、法教育関係者、報道関係者の有識者会議に対する関心は、非常に高まっております。また、無罪の推定を受ける未決拘禁者の処遇に関する制度の議論という性格上、一般市民の関心も、当然に高いものといえます。


こうした、議論の重要性と社会的関心の高まりを踏まえれば、その内容が、リアルタイムで公開されることは、必要不可欠です。


しかも、今般の有識者会議は、極めて限られた期間内で検討作業を行うことが予定されており、各開催期日の間隔も極めて短くなっております。よって、議事の状況を伝える手段としては、議事録の事後的公開では殆ど意味をなさないおそれがあり、リアルタイム公開の必要性はますます高まっております。


したがって、上記要望の趣旨のとおり、要望いたします。

以   上