「21世紀型の消費者政策の在り方について」における消費者教育の充実に関する意見書

2004年5月8日
日本弁護士連合会


本意見書について

はじめに

2003年5月に国民生活審議会消費者政策部会においてまとめられた「21世紀型の消費者政策の在り方について」(最終報告)(以下「最終報告」という)の中で、「消費者教育の充実」は「消費者政策の展開」の一項目として位置づけられている(最終報告・第3章第3節)。消費者が消費者被害を未然に防ぐとともに、自立した主体として行動していくためには「消費者教育の充実」が極めて重要であり、最終報告が、消費者問題の変化から消費者政策の抜本的見直しの必要性を指摘したうえで、新しい消費者政策の展開について記載し、その重要項目の一つとして「消費者教育の充実」を取り上げていることは評価できる。


また、最終報告を受けて、消費者保護基本法の改正が現在会期中の通常国会で行われる見通しであるが、改正法では、消費者教育を受ける権利が明示されるとともに、消費者教育の充実も明記される方向にあり、そのことは十分評価できるものである。


本意見書では、上記最終報告および立法動向を踏まえ、上記「意見の趣旨」のとおりの意見を述べるものであり、その理由について、以下では、まず消費者教育の位置付けと必要性を確認したうえで、具体的に消費者教育はどのようにあるべきかについて述べることとする。


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