死刑廃止を考える[Q1]

「凶悪犯罪」は増えているのですか
  -殺人の件数は横ばい傾向

認知件数.jpg

(出典 1968~2010年 犯罪白書)


死刑を必要とする理由としてしばしば挙げられるのが、「凶悪犯罪」の増加です。

しかし、平成22(2010)年版犯罪白書は「殺人では、認知件数は、おおむね横ばい傾向にあるが、平成16年から19年までわずかずつ減少し続け、20年はやや増加したものの、21年は1,094件(前年比203件(15.7%)減)と減少した。検挙率は、安定して高い水準(21年は98.2%)を維持している。」と分析しています。

また平成22(2010)年に発生した殺人事件(未遂を含む)は、前年比で2.5%減の1067件であり、2年連続で戦後最少を更新しています。


なぜ、「凶悪犯罪が増えた」と言われるのでしょうか。

どのような情報に基づいて、私たちは治安が悪いと感じるのでしょうか。