外国法事務弁護士

外国法事務弁護士

外国法事務弁護士は、法務大臣が外国法事務弁護士となる資格を承認し、日本弁護士連合会に備える名簿に登録しなければならず、その登録は日本弁護士連合会が行います。


外国法事務弁護士は、自分が資格を有する国(原資格国)の法律と一定条件の下で日本以外の第三国の法律(指定法等)事務を行うことを業務とします。渉外的要素を有する法律事務については、日本の弁護士と共同して事業を営むことができますが、日本の弁護士資格がないので、日本の裁判所で訴訟代理人となったり行政庁に対する申立の代理をすることはできません。


しかし、日本で行われる国際仲裁事件の手続においては、日本の法律であると外国の法律であるとにかかわらず、日本の弁護士と同じように当事者を代理して活動することができます。


経緯

日本の経済発展や国際情勢の変化に伴い、外国弁護士が日本において、一定の範囲の法律事務を取り扱うことができるようアメリカ合衆国及び欧州諸国からの要望が高まり、政府は、1986(昭和61)年3月28日、「外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法案」(以下、「特措法」)を国会に提出、同年5月23日に公布されました(1987(昭和62)年4月1日に施行)。


 


外国法事務弁護士になるには

法務大臣の承認

外国弁護士となる資格を有する者は、法務大臣の承認を受けた場合に限り、「外国法事務弁護士となる資格を有する者」になります(特措法7条)。ただし、承認を受けるには、外国弁護士となる資格を有し、かつ、3年以上の実務経験を有することなど、いくつかの基準に適合しなければなりません(特措法10条1項1号ないし3号)。しかしその基準に適合しても、相互主義(日本の弁護士となる資格を有する者に対して、承認申請者が外国弁護士となる資格を取得した外国において、特措法による取扱いと実質的に同等な取扱いが行われているとき)がとられていない場合など承認されない場合があります(特措法10条3項)。


日弁連への登録手続

「外国法事務弁護士となる資格を有する者」が、「外国法事務弁護士」となるには、日弁連に備える外国法事務弁護士名簿に登録を受けなければならず、登録は、日弁連が行います(特措法24条)。


登録を受けようとする者は、入会しようとする弁護士会を経由して、日弁連に登録請求書を提出しなければなりません(特措法25条1項)。


進達を受けた日弁連では、外国法事務弁護士の登録請求に関する必要な審査を行い、登録が認容されれば、名簿に登録されます。


指定法

外国法事務弁護士は、特措法3条1項の規定による職務の範囲を超えて法律事務を行うことは禁止され(特措法4条)、その禁止に対する例外として、指定法に関する法律事務を行うことができます(特措法5条1項)。


指定法は、外国法事務弁護士が特定外国すなわち原資格国以外の特定の外国(特措法2条7号)における外国弁護士となる資格をも保有している場合、あるいは、その資格はないが、特定外国の外国弁護士となる資格を有する者と同程度に当該特定外国の法に関する学識を有すると同時にその法に関する法律事務について一定の実務経験を有する場合には、その外国法事務弁護士に当該特定外国の法に関する法律事務をも行わせることが、日本における外国法に関する法律サービスを充実させるうえで合理的であるとの判断に基づいて許容されたものです。